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amazon選/小説オールタイム・ベスト100
81番~100番

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『坂の上の雲』司馬 遼太郎(著)

081〈歴史・時代小説〉

坂の上の雲 司馬 遼太郎(著)

明治維新をとげ、近代国家の仲間入りをした日本は、息せき切って先進国に追いつこうとしていた。この時期を生きた四国松山出身の三人の男達―日露戦争においてコサック騎兵を破った秋山好古、日本海海戦の参謀秋山真之兄弟と文学の世界に巨大な足跡を遺した正岡子規を中心に、昂揚の時代・明治の群像を描く長篇小説。

『三国志』吉川 英治(著)

082〈歴史・時代小説〉

三国志 吉川 英治(著)

日本では卑弥呼が邪馬台国を統治する頃、中国は後漢も霊帝の代、政治の腐爛は黄巾賊を各地にはびこらせ、民衆は喘ぎ苦しむ。このとき、涿県は楼桑村の一青年劉備は、同志関羽、張飛と桃園に義盟を結び、害賊を討ち、世を救わんことを誓う。――以来100年の治乱興亡に展開する壮大な世紀のドラマ。

『小説 上杉鷹山』童門 冬二(著)

083〈歴史・時代小説〉

小説 上杉鷹山 童門 冬二(著)

九州の小藩からわずか十七歳で名門・上杉家の養子に入り、出羽・米沢の藩主となった治憲(後の鷹山)は、破滅の危機にあった藩政を建て直すべく、直ちに改革に乗り出す。――高邁な理想に燃え、すぐれた実践能力と人を思いやる心で、家臣や領民の信頼を集めていった経世家・上杉鷹山の感動の生涯を描いた長篇。

『親鸞』五木 寛之(著)

084〈歴史・時代小説〉

親鸞 五木 寛之(著)

馬糞の辻で行われる競べ牛を見に行った幼き日の親鸞。怪牛に突き殺されそうになった彼は、浄寛と名乗る河原の聖に助けられる。それ以後、彼はツブテの弥七や法螺房弁才などの河原者たちの暮らしに惹かれていく。「わたしには『放埒の血』が流れているのか?」その畏れを秘めながら、少年は比叡山へ向かう。

『蝉しぐれ』藤沢 周平(著)

085〈歴史・時代小説〉

蝉しぐれ 藤沢 周平(著)

清流とゆたかな木立にかこまれた城下組屋敷。普請組跡とり牧文四郎は剣の修業に余念ない。淡い恋、友情、そして非運と忍苦。苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士の姿を、精気溢れる文章で描きだす待望久しい長篇傑作!

朝、川のほとりで蛇に咬まれた隣家の娘をすくう場面からはじまるこの物語、舞台は藤沢読者になじみ深い海坂うみさか藩である。清流と木立に囲まれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして悲運と忍苦。ひとりの少年藩士が成長してゆく姿をゆたかな光のなかで描いたこの作品は、名状しがたい哀惜をさそわずにおかない。

『天地明察』冲方 丁(著)

086〈歴史・時代小説〉

天地明察 冲方 丁(著)

徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く――。日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。

『八朔の雪 みをつくし料理帖』高田 郁(著)

087〈歴史・時代小説〉

八朔の雪 みをつくし料理帖 高田 郁(著)

神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。大坂と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害をしかけてきたが……。料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作ここに誕生!

『壬生義士伝』浅田 次郎(著)

088〈歴史・時代小説〉

壬生義士伝 浅田 次郎(著)

小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた新選組に入隊した吉村貫一郎であった。“人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男。元新選組隊士や教え子が語る非業の隊士の生涯。浅田文学の金字塔。

幕府軍が敗退した鳥羽伏見の戦の夜、満身創痍の侍・吉村貫一郎が北浜の南部藩蔵屋敷にたどり着く。脱藩し、新選組隊士となった吉村に、旧友・大野次郎右衛門は切腹を命じる。新選組にあってただひとり「義」を貫いた男の生涯。

『竜馬がゆく』司馬 遼太郎(著)

089〈歴史・時代小説〉

竜馬がゆく 司馬 遼太郎(著)

「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説。

『ローマ人の物語』塩野 七生(著)

090〈歴史・時代小説〉

ローマ人の物語 塩野 七生(著)

前753年、一人の若者ロムルスと彼に従う3千人のラテン人によりローマは建国された。7代続く王政の下で国家としての形態をローマは整えてゆくが、前509年、共和政へ移行。その後、成文法制定のために先進国ギリシアへ視察団を派遣する。ローマ人は絶頂期のギリシアに何を見たのか――。比類なき大帝国を築きあげた古代ローマ。その一千年にわたる興亡の物語がいま幕を開ける。

『陰翳礼讃』谷崎 潤一郎(著)

091〈エッセー・随筆〉

陰翳礼讃 谷崎 潤一郎(著)

人はあの冷たく滑かなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一箇の甘い塊になって舌の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが添わるように思う。(本文より)――西洋との本質的な相違に眼を配り、かげや隈の内に日本的な美の本質を見る。

『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』米原 万里(著)

092〈エッセー・随筆〉

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 米原 万里(著)

一九六〇年、プラハ。小学生のマリはソビエト学校で個性的な友だちに囲まれていた。男の見極め方を教えてくれるギリシア人のリッツァ。嘘つきでもみなに愛されているルーマニア人のアーニャ。クラス1の優等生、ユーゴスラビア人のヤスミンカ。それから三十年、激動の東欧で音信が途絶えた三人を捜し当てたマリは、少女時代には知り得なかった真実に出会う!大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。

1960年、プラハのソビエト学校で小学4年生のマリが出会った3人の少女、リッツァ、アーニャ、ヤスミンカ。30年後、激動する東欧で、音信の途絶えた彼女たちとようやく再会を果たしたマリが遭遇した真実とは――。

『男の作法』池波 正太郎(著)

093〈エッセー・随筆〉

男の作法 池波 正太郎(著)

てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ……。勘定、人事、組織、ネクタイ、日記、贈り物、小遣い、家具、酒、月給袋など百般にわたって、豊富な人生経験をもつ著者が、時代を超えた“男の常識"を語り、さりげなく“男の生き方”を説く。本書を一読すれば、あなたはもう、どこに出ても恥ずかしくない!

男というものはどのように生きていくか。著者がその人生を通じて体験してきたことを語り下ろした、男の生き方の教科書。「食べる」「装う」「住む」「付き合う」「生きる」をテーマに男のダンディズムを追求する。

『ゲーテ格言集』ゲーテ(著)高橋 健二(訳)

094〈エッセー・随筆〉

ゲーテ格言集 ゲーテ(著)高橋 健二(訳)

偉大なる詩人であり作家であると同時に、最も人間的な魅力にあふれたゲーテは、無限に豊富な知と愛の言葉の宝庫を残している。彼の言葉がしばしば引用されるのも、そこには永久に新鮮な感性と深い知性と豊かな愛情とが、体験に裏づけられて溶けこんでいるからである。本書は、彼の全著作の中からと、警句、格言として独立に書かれたものの中から読者に親しみやすいものを収録した。

『佐賀のがばいばあちゃん』島田 洋七(著)

095〈エッセー・随筆〉

佐賀のがばいばあちゃん 島田 洋七(著)

昭和三十三年、広島から佐賀の田舎に預けられた八歳の昭広。そこでは厳しい戦後を七人の子供を抱えて生き抜いたがばい(すごい)祖母との貧乏生活が待っていた。しかし家にはいつも笑いが溢れ…。黒柳徹子、ビートたけしも感動した超話題作。

幸せは、お金が決めるものじゃない。自分自身の心のあり方で決まるんだ。読めば読むほど人生がラクになる。こんな、がばい(すごい)ばあちゃん、他にはいない!

『深夜特急』沢木 耕太郎(著)

096〈エッセー・随筆〉

深夜特急 沢木 耕太郎(著)

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小タイスウ」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上にわたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ!

『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・L・カーソン(著)上遠 恵子(訳)

097〈エッセー・随筆〉

センス・オブ・ワンダー レイチェル・L・カーソン(著)上遠 恵子(訳)

子どもたちへの一番大切な贈りもの。美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性「センス・オブ・ワンダー」を育むために、子どもと一緒に自然を探検し、発見の喜びに胸をときめかせる。

嵐の夜の海の荒々しい興奮、夏の森の散歩で出会う岩やシダ、花やコケの親しさ、潮に濡れて貝がらを拾う楽しさ。子どもと一緒に自然を探検し、発見の喜びに胸をときめかせる……カーソン最後のメッセージ。

『旅をする木』星野 道夫(著)

098〈エッセー・随筆〉

旅をする木 星野 道夫(著)

広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。1978年に初めて降り立った時から、その美しくも厳しい自然と動物たちの生き様を写真に撮る日々。その中で出会ったアラスカ先住民族の人々や開拓時代にやってきた白人たちの生と死が隣り合わせの生活を、静かでかつ味わい深い言葉で綴る33篇を収録。

正確に季節がめぐるアラスカの大地と海。そこに住むエスキモーや白人の単純で陰翳深い生と死を、味わい深い文章で描く。天と地と人が織りなす物語を、暖かく語りかけてくるエッセイ集。

『葉隠入門』三島 由紀夫(著)

099〈エッセー・随筆〉

葉隠入門 三島 由紀夫(著)

「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」の一句で名高い「葉隠」は、死を中核に据えた、自由と情熱の書である。三島は“わたしのただ一冊の本"と呼んで心酔した。「葉隠」の濶達な武士道精神を今日に甦らせ、乱世に生きる〈現代の武士〉たちの常住坐臥の心構えを説いたこの『葉隠入門』は、人生論であり、道徳書であり、三島自身の文学的思想的自伝でもある。「葉隠」の現代語訳を付す。

「武士道とは、死ぬ事と見付けたり」で名高い「葉隠」は、自由と情熱を説いた書である。私にとってただ一冊の本、と心酔し、実践することに情熱を注いだ著者が、現代に生きる「葉隠」を説く。

『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』米原 万里(著)

100〈エッセー・随筆〉

不実な美女か貞淑な醜女ブス 米原 万里(著)

同時通訳者の頭の中って、一体どうなっているんだろう?異文化の摩擦点である同時通訳の現場は緊張に次ぐ緊張の連続。思わぬ事態が出来する。いかにピンチを切り抜け、とっさの機転をきかせるか。日本のロシア語通訳では史上最強と謳われる著者が、失敗談、珍談・奇談を交えつつ同時通訳の内幕を初公開!「通訳」を徹底的に分析し、言語そのものの本質にも迫る、爆笑の大研究。

外国人が発する呪文のような言葉をたちどころに日本語に訳してしまう同時通訳。教養と実力が要求されるこの業界に身を置く著者が、現場の爆笑譚から苦労話までを軽妙な口調で語る。

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