「知の再発見」双書001
フェニキア人は商才にたけた海洋民族で、地中海沿に住む人々との取引が盛んだった。そういった交易とともに彼らの文字は海を渡り、この地域に広く伝えられていったのである。
「知の再発見」双書002
ヒエログリフは記号がひとつの概念に対応するような表意文字なのだろうか。それとも、各記号が近代ヨーロッパ語のようにひとつの音を表す表音文字なのだろうか。
「知の再発見」双書003
「黄色、なんと美しい色だろう!」フィンセントはアルルの街を歩き、強烈な日差しがもたらすその色彩に酔いしれた。そして8月、ついに彼自身の分身とも言うべき生涯最高のモチーフ、ひまわりの制作にとりかかる。
「知の再発見」双書004
神童モーツァルトは17歳までを旅に生き、旅を通じて全ヨーロッパの文化を吸収し、18世紀ヨーロッパの粋を集めた音楽を完成した。その音楽的足跡を図版とともに解説。
「知の再発見」双書005
イスラムの教えを明白に説いた預言者マホメット―彼もまた原点の一つである―に焦点を合わせて、イスラムの成立と展開を立体的に説き明かした啓蒙書が本書である。 ⇒(改訂版)「知の再発見」双書110『ムハンマドの生涯』
「知の再発見」双書006
15世紀に忽然と出現し、コロンビア南部からチリ中部に至る広大な領土と、1000万人の人口を支配したインカ帝国。インカ帝国の誕生から植民地時代の抵抗運動までを描く。
「知の再発見」双書007
18世紀以来、探検家たちはうっそうとしげる密林をさまよい歩き、膨大な量のスケッチと写真を残した。様々な謎を解く手がかりとなる図版をたどり、探検史と研究史を解説。
「知の再発見」双書008
ヨーロッパ絵画の歴史において、常に時代の変革者を生み続けたスペイン。18世紀に活躍したゴヤは、その中でもひときわ高くそびえる巨人。ゴヤの生涯を作品とともにたどる。
「知の再発見」双書009
文明が始まって以来、人間は天体現象を自らの運命と結びつけ、伝説、神話、民話を創った。星座、太陽と月、天空の異変、雲・雨・風などに分類、天文と人間の関係を探る。
「知の再発見」双書010
AD79年ベスビオ山の噴火の灰はポンペイの街を一瞬のうちに覆いつくした。当時の庶民生活が灰の下に完全な形で保存され、後世の芸術や考古学に大きな影響を与えたのである。
「知の再発見」双書011
紀元前4世紀、アレクサンダー大王はインド征服目前に熱病のため死ぬ。しかし、東と西の二つの文明を結びつけ、独自のヘレニズム文化を作りあげた。その征服事業と生涯を綴る。
「知の再発見」双書012
張騫、玄奘、マルコ・ポーロ、スタインやヘディン。絹の道を行き交った人々は皆、未知なるものへの好奇心に衝き動かされた。ローマから長安に至る「人類文明の大動脈」を解説。
「知の再発見」双書013
袋小路の西洋文明から逃避して原始と野性の息づくタヒチへ渡り、プリミティブな表現のなかに自己発見の道を求めつづけたゴーギャン。情熱と知性を武器に生きた生涯を解説。
「知の再発見」双書014
伝説と神話の時代から、人々はクジラを怖れ、敬い、そして油を取り、肉を食べた。本書は、今や環境問題と野性動物保護のシンボルとなった海の隣人クジラと人間の交渉史であり、「捕鯨」を冷静にみつめなおす試みである。
「知の再発見」双書015
古い恐竜像に大幅な変更をもたらした最新学説を解説した恐竜入門書の決定版。古生物学者と共同作業する「恐竜画家」達の美しい絵画で,恐竜たちの真実の姿がよみがえる。
「知の再発見」双書016
ヨーロッパ中世、続発した戦乱と飢饉とペスト。混乱を操るのは邪悪な力ではないか。魔女狩りがどのような歴史現象であったかを概観し、参加した人々が何を幻視したかを考察。
「知の再発見」双書017
化石は過去を刻印した記録である。太古から現代まで、化石がかきたててきた奇怪で美しい想像力を、宗教家、博物学者、古生物学者自身の手による絵画や写真で再現する。
「知の再発見」双書018
あらゆる西洋文明の源流であり、近代文明の基礎となったギリシア。紀元前2000年に誕生し、都市国家の成立、ペルシア戦争を経て、紀元前5世紀に最盛期を迎える歴史を解説。
「知の再発見」双書019
ピラミッドの建造。独自の暦と絵文字の発明。14~16世紀の間、中南米でマヤ、インカと並ぶ巨大文明、軍事的強国として君臨したアステカ。絵文書をふんだんに、謎の文明に迫る。
「知の再発見」双書020
1492年、コロンブスはアメリカに到達。自然と一体になった独自の文化を築き上げていたアメリカ・インディアンは、急速に衰退へと向かう。エコロジカルな文明と悲劇の歴史。
「知の再発見」双書021
アメリカ大陸到達で世界を一変させた男。彼の人生は意外なほど謎が多い。ユダヤ人説、イザベラ女王の愛人説、聖者か破壊者か。再考を迫られるコロンブス像に光を当てる。
「知の再発見」双書022
16世紀のコンキスタドールのアマゾン探検に始まり,ヨーロッパ近代文明によってアマゾンの自然と文化が破壊されゆく過程を綿密に描き,人類の将来に警鐘を鳴らす。
「知の再発見」双書023
16世紀頃から本格的に始まった奴隷売買の歴史を遡り、アフリカ黒人の悲劇の歴史を再現。欧米諸国の繁栄の陰に隠されてきた恥辱の歴史を、生々しく現代に甦らせる。
「知の再発見」双書024
心の闇に科学的知の光を当て、思想史上に決定的な影響を与えたフロイト。ユダヤ商人の子に生まれた生涯をドラマチックに描きつつ、思想的発展、精神分析誕生の過程を解説。
「知の再発見」双書025
今なおその威容を誇るローマの遺跡。ローマの魅力に取りつかれ、古代ローマの栄光を蘇らせようとした人々の物語でもあり、彼らを熱情の虜としたローマの魅力の物語である。
「知の再発見」双書026
象についての神話伝説から、動物学、環境問題までを広く記述した博物学的著作であり、太古からの人と象の交流がつむぎ出した様々な「物語」を記述する試みである。
「知の再発見」双書027
コロンブスに先立つこと500年前にアメリカ大陸に到達した航海術。独自の装飾芸術。北欧神話……。11世紀西ヨーロッパ最強の国=ノルマン王国を建設したヴァイキングのすべて。
「知の再発見」双書028
4世紀以来、古代から中世を生き抜いたビザンティン帝国の歴史は1453年に幕を閉じたが、1000年の歴史に伝承されたその古典文化は、時をおかず近代ルネサンスの花を開かせた。
「知の再発見」双書029
ヨーロッパの多くの探検家たちが「世界地図の中の空白の土地」アフリカへと引き寄せられた。個性的な彼らの活動を通して、異質な文明に出会うことの意味を問い直す。
「知の再発見」双書030
真のキリスト教王国を打ち立てるという大義を掲げて暴走、中世史を血で染めた十字軍の遠征。イスラム諸国の事情にも目を配り、バランスのとれた視点で歴史現象を解き明かす。
「知の再発見」双書031
形式を大胆に破壊し、絵画の世界に革命を起こしたピカソ。その生涯を作品とともにたどり、スキャンダルにまみれた天才の孤独と、絵画に賭ける圧倒的な情熱を浮き彫りにする。
「知の再発見」双書032
上半身が人間で下半身が魚という人魚のイメージはどのようにしてできあがったのか。ホメロスの「オデュッセイア」から以降三千年にわたるさまざまな解釈を追った、伝説とイメージの壮大な歴史と博物誌。
「知の再発見」双書033
16-19世紀、クックからダーウィンまで太平洋の島々を訪れた人達は何を見て何を見なかったのか。探検と異文化の出会いの物語。マチス、ジュール・ベルヌ、ゴーギャンなどの手記も収め、地図史、航海史もわかりやすく解説。
「知の再発見」双書034
エリザベス朝に演劇の黄金時代を築いた天才劇作家シェイクスピア。妖精や亡霊の息づく16世紀末のロンドンを舞台に、名作の魅力を語り、そこに秘められた謎を解き明かす。
「知の再発見」双書035
「幻の民・英雄戦士、ドゥルイド僧、黄金の装身具、絢爛たる装飾写本…もう一つのヨーロッパ文化の源流として注目される「ケルト」。その創造力の根源に迫り、民族興亡の歴史をたどる。
「知の再発見」双書036
ヨーロッパ的なるものはギリシア・ローマのはるか以前、新石器時代から既に萌芽を見せ始めている。中近東に影響を受け、巨石文化を築き、農業を始めた人々の物語。
「知の再発見」双書037
オリンピックに似た大祭典、質の高い工芸技術。2900年前のイタリア半島で栄えたエトルリア文明が築きあげ、ローマへと引き継いだものは何か。発掘によって明らかになってきたエトルリアの姿を再現。
「知の再発見」双書038
ギリシア神話の昔からヨーロッパの深層にうごめく伝説のエッセンスを巧みに昇華することで生まれた吸血鬼伝説。その成立を歴史、宗教、文学、映画、吸血鬼事件などで解明。
「知の再発見」双書039
通信手段としてのアメリカ・インディアンの狼煙、視覚・聴覚障害者のための点字や手話、象徴としてのキリスト教における十字架など、記号という人類のもう一つのコミュニケーション史を明らかにする。
「知の再発見」双書040
その美貌で古代ローマの権力者たちを魅了したクレオパトラ。古代エジプト王国の伝統の終焉、ローマの共和制から帝制への移行等、世界史的激変を生きた謎の一生を読み解く決定版。
「知の再発見」双書041
「カルタゴは滅ぼさねばならぬ」。軍事大国ローマに命脈を絶たれたカルタゴ。ポエニ戦争の英雄ハンニバルを生み、地中海世界に未曽有の経済的繁栄を誇った伝説の海洋帝国。
「知の再発見」双書042
16世紀のヨーロッパでは、ミイラは万病に効く薬であり骨董品でもあったが、やがて知的な探究の対象になり、謎が解かれていった。科学・宗教・盗掘史と様々な視点から探る。
「知の再発見」双書043
西暦紀元前に衰退し泥の中に長く忘れ去られた後、19世紀後半に解読されたメソポタミアの楔形文字。地道な発掘作業や解読作業のスリル、それらによって明らかにされた壮大な歴史や物語を解説する。
「知の再発見」双書044
処女懐胎による誕生、不治の病を癒すなどの奇跡、数々の知恵の言葉、十字架磔刑、そして復活……。4福音書を中心にイエスの足跡を辿り、実像解明に多角的な検証を試みる。
「知の再発見」双書045
後世に編まれた仏典は、必ずしもブッダの実像を伝えていない。本書は「歴史的な実在としてのブッダ」を追い求めながら、信仰の対象としてのブッダもバランスよく取り上げた。
「知の再発見」双書046
発掘史を追いながら、各時代におけるギリシア文明の評価、人々の美意識に与えた影響などを明らかにし、また遺跡の破壊、略奪という負の歴史も描きだした。
「知の再発見」双書047
新印象派やフォービズムなどさまざまな絵画運動との関わり、2度の大きな戦争など激動する時代背景の中でもまったく変わらない一貫した創作態度が感動的に描かれている。
「知の再発見」双書048
9世紀から15世紀に繁栄したアンコール帝国。「すべての道はカンボジアに通ずる」といわれた長大な王道、優れた官僚組織、巨大な石造宮殿と寺院群など、第一級の入門書。
「知の再発見」双書049
人類の苦闘、宇宙の歴史観の変遷から、最新の天文学的観測に基づく宇宙の姿、また宇宙の誕生・進化まで、実に広く現代の宇宙像を解説。美しい写真や図版で楽しんで学べる。
「知の再発見」双書050
生物学的にヒトはサルの一種であるとする「ダーウィンの一撃」。ダーウィン以前と以降の人類の起源をめぐる考察を概観し、人類の未来を考える手がかりを与える一冊である。