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創元社「知の再発見」双書
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『サッカーの歴史』

「知の再発見」双書101

サッカーの歴史

アルフレッド・ヴァール(著)大住 良之(監修)遠藤 ゆかり(訳)

シンプルで制約の少ない競技だから、民族的特質や気質で多様なスタイルをもったサッカーが誕生した。サッカーの歴史をたどりながら、その多様性、そしてその奥にあるものを豊富な写真とともに示す。

『奇跡の少女ジャンヌ・ダルク』

「知の再発見」双書102

奇跡の少女ジャンヌ・ダルク

レジーヌ・ペルヌー(著)塚本 哲也(監修)遠藤 ゆかり(訳)

「フランスを救え!!」。神の声を聞いた17歳の少女ジャンヌ・ダルクは、彗星のごとく歴史に登場し、わずか4カ月で対イギリス戦の戦況を一変させ、失意の王太子シャルル7世をフランス国王として戴冠させるが、19歳で火刑に処せられる。その活躍は、長いヨーロッパの歴史のなかでも、屈指の奇跡的事件とされている。大好評『皇妃エリザベート』『王妃マリー・アントワネット』につづく「歴史を変えた女たち」第3弾!

『パレスチナ 動乱の100年』

「知の再発見」双書103

パレスチナ 動乱の100年』

エリアス・サンバー(著)飯塚 正人(監修)福田 ゆき、後藤 淳一(訳)

著者は亡命パレスチナ人の歴史家で、1991年のパレスチナとイスラエルとの2国間交渉、「難民に関する多国間会議」のパレスチナ代表団に参加。この経歴が迫真の紛争史を描き出す。一方、ユダヤ人への迫害の歴史や、イスラエルの平和運動にも中立の立場で深い共感を示す。難民キャンプの少女へのインタビュー、数々の国連安保理決議や、パレスチナ人虐殺の現場の作家ジャン・ジュネによるルポなど、密度の濃い資料編も掲載。

『テンプル騎士団の謎』

「知の再発見」双書104

テンプル騎士団の謎

レジーヌ・ペルヌー(著)池上 俊一(監修)南條 郁子(訳)

テンプル騎士団は、1312年、最後の総長ジャック・ド・モレーの火刑とともに約200年の歴史の幕を閉じた。彼らの異端の罪は騎士団の莫大な財産を狙うフランス王フィリッツ美男王のでっちあげにによるものであった。その悲劇的な最期が「聖杯伝説」や「騎士団の秘宝」などさまざまな伝説と憶測を生む。本書は十字軍のエルサレム奪取とともに、聖地の防衛のために、結成され、歴史の闇に消えていった騎士団の真実を明らかにする。

『カール5世とハプスブルク帝国』

「知の再発見」双書105

カール5世とハプスブルク帝国

ジョセフ・ペレ(著)塚本 哲也(監修)遠藤 ゆかり(訳)

700年にわたって存続し、ヨーロッパ最高の名門とうたわれたハプスブルク王室。その最盛期をつくりだし、アメリカ大陸にまで及ぶ「太陽の沈むことのない帝国」に君臨したカール5世とは、いかなる人物だったのか。そして人類史上初とされるその世界帝国は、どのようにして築かれていったのか。16世紀、台頭するプロテスタント勢力やイスラム勢力と戦いつづけ、ヨーロッパ統合を夢見た神聖ローマ皇帝の、先駆的な思想とその生涯。

『ジプシーの謎』

「知の再発見」双書106

ジプシーの謎

アンリエット・アセオ(著)芝 健介(監修)遠藤 ゆかり(訳)

15世紀のヨーロッパに忽然と現れ、音楽、ダンス、占いなど独自の文化で人々を魅了した「流浪の民」ジプシー。フラメンコやウィンナ・ワルツを生み、オペラの題材となり、多くの絵画や小説に描かれた彼らは、ヨーロッパの文化に大きな影響を与えてきた。おそらく紀元一千年ごろにインドから移動を開始したジプシーたちは、なぜ他の民族と融合することなく、いつまでも流浪の旅を続けようとするのか。謎の民族の全貌に迫る。

『ガウディ 建築家の見た夢』

「知の再発見」双書107

ガウディ 建築家の見た夢』

フィリップ・ティエボー(著)千足 伸行(監修)遠藤 ゆかり(訳)

バルセロナの景観はアントニオ・ガウディの登場によって一変した。建築史上、類を見ない規模で今なお建設中のサグラダ・ファミリア教会、自然と建築物が見事に融合したグエル公園、「恐竜の隠れ家」といわれたカサ・ミラ。詩・絵画・音楽・彫刻などのジャンルにおいては、複数のアーティストが共同で成し遂げた芸術の近代化を、建築の分野では、ただひとりで行なったとされる、近代建築史における比類なき天才、ガウディの全生涯。

『モーセの生涯』

「知の再発見」双書108

モーセの生涯

トーマス・レーメル(著)矢島 文夫(監修)遠藤 ゆかり(訳)

エジプトからの脱出、海が割れる「紅海の奇跡」、シナイ山で神から「十戒」を与えられる場面など、『旧約聖書』におけるモーセの物語は、人類が生み出した物語の中でもきわめて有名なもののひとつである。そうした神の仲介者の役割を担ったモーセの生涯をたどり、深刻な危機に直面していた当時のイスラエル人(ユダヤ人)が描いた、民族的なアイデンティティーの源としてのモーセの人物像と、その物語の意義を探る。

『写真の歴史』

「知の再発見」双書109

写真の歴史

クエンティン・バジャック(著)伊藤 俊治(監修)遠藤 ゆかり(訳)

1839年に写真発明が発表されて以来、瞬く間に世界中に広まった写真術だが、その道のりはたやすいものではなかった。19世紀から20世紀に渡る写真家たちの営為をたどり創成期の写真の歴史の多様な関係と記憶を読み解く。

『ムハンマドの生涯』

「知の再発見」双書110

ムハンマドの生涯「知の再発見」双書005『マホメット 最後の預言者、アッラーの徴(しるし)』の改訂版)

アンヌ・マリ・デルカンブル(著)後藤 明(監修)小林 修、高橋 宏(訳)

七世紀初頭、一人の男が神の声を聞いたことで、その後の世界は巨大な変動を体験することになった。ムハンマド(マホメット)が創始したイスラーム教は、何度も大帝国を樹立し、現在六億人といわれる信者をもち、国際政治にも大きな影響を及ぼしている。一九九○年に刊行されたベストセラーを日本における第一人者の責任監修により完全改訂!!「イエスの生涯」「ブッダの生涯」「モーセの生涯」と並ぶ、待望の宗教シリーズ第四弾。

『チンギスカンとモンゴル帝国』

「知の再発見」双書111

チンギスカンとモンゴル帝国

ジャン・ポール・ルー(著)杉山 正明(監修)田辺 希久子(訳)

1206年、チンギス・カンがモンゴル高原の遊牧諸部を統一すると、彼とその子孫はまたたくまに各地に支配を拡大した。陸続きとしては空前絶後の版図を誇ったモンゴル帝国。モンゴルの平和(パクス・モンゴリア)によって、東西交易は大きく発展し、ユーラシア大陸の東西はゆるやかながらも史上初めて結びついた。豊富な図版と雄弁に語る資料を駆使したモンゴル史入門の決定版。

『チベット』

「知の再発見」双書112

チベット

フランソワーズ・ポマレ(著)今枝 由郎(監修)後藤 淳一(訳)

海抜3000~5000メートルにもなる高原という過酷な環境に住むチベット人は、現在、中国の政治的な支配を受け苦しんでいるが、世界の人々がチベットに魅了されるのは、その栄光と悲劇の歴史ばかりによるのではない。チベット仏教をはじめとする多様な彼らの文化は、外部の世界の芸術家、旅行者、宗教家たちに多くのインスピレーションを与えてきたのだ。本書はチベットの魅力の多面性をバランスよく紹介するチベット学入門の決定版。

『海賊の歴史 カリブ海、地中海から、アジアの海まで』

「知の再発見」双書113

海賊の歴史 カリブ海、地中海から、アジアの海まで』

フィリップ・ジャカン(著)増田 義郎(監修)後藤 淳一、及川 美枝(訳)

海賊は物語のなかの存在ではない。16世紀後半に始まるイギリスとスペインの抗争で、ヨーロッパやカリブ海では交戦相手国の船を略奪してもよいという国王の私掠免許が出され、両国の制海権争奪戦に海賊は大きな役割を果たした。また古くはオデュッセウスやアキレウスなど古代伝説にも登場する。8世紀に始まるヴァイキングの遠征、倭寇やイスラム海賊など、海あるところ、時代を問わず存在する海賊の歴史を美しい図版とともに紹介!

『ケルト文明とローマ帝国』

「知の再発見」双書114

ケルト文明とローマ帝国

フランソワーズ・ベック、エレーヌ・シュー(著)鶴岡 真弓(監修)遠藤 ゆかり(訳)

カエサル率いるローマ軍の前に敗れ去ったガリア(現在のフランス他)は、その後、ローマの支配下に入った。しかし、ガリアは消滅しなかった。ローマはガリアを属州とし、ローマの生活様式をガリアにもたらしたが、ケルト人(ガリア人)のほうも古くからの伝統と新しい文化を融合させて、独創的な文明をつくりあげていったのである。

『ルーヴル美術館の歴史』

「知の再発見」双書115

ルーヴル美術館の歴史

ジュヌヴィエーヴ・ブレスク(著)高階 秀爾(監修)遠藤 ゆかり(訳)

世界に名高いルーヴル美術館は、もとはパリ防衛の要として1190年に建設された要塞であった。しかし、この要塞は結局一度も戦闘の舞台となることはなく、その後フランス王の住む宮殿として幾度も増改築がくり返されることになった。このように要塞から政治の舞台としての王宮、そして世界最高の美術館へと、時代の流れに沿って変貌を遂げ続けるルーヴルの今日までの歩みを、多彩なエピソードと豊富な図版によって興味深く辿る。

『ヴェルサイユ宮殿の歴史』

「知の再発見」双書116

ヴェルサイユ宮殿の歴史

クレール・コンスタン(著)伊藤 俊治(監修)遠藤 ゆかり(訳)

フランス絶対王政絶頂期につくりだされた理想の王宮ヴェルサイユは、ルイ13世が狩猟のための小屋をヴェルサイユの森に建設したことに始まる。その後、4人の王たちは100年の時をかけ、この建物を建設、破壊、拡張していき、王宮を舞台に政治や歴史の数々のドラマが繰り広げられることになる。また、フランス芸術・文化の粋を集めた巨大な美術館でもあるヴェルサイユは、現在もフランス国家の威光を高める役割を果たし続けている。

『ロシア革命』

「知の再発見」双書117

ロシア革命

ニコラ・ヴェルト(著)石井 規衛(監修)遠藤 ゆかり(訳)

1917年、近代文明のあり方そのものを問われた世界全体の縮図であり、20世紀世界の動向を決定づけたロシア革命が勃発した。本書は、視覚データをふんだんに盛り込むことによって、読者とロシア革命との間の対話のよき導き手となることだろう。ソヴィエト期の国家史の書物と並んで、農民の日常生活史の仕事もある著者ならではの、バランスがとれた内容である。

『ノストラダムス 予言の真実』

「知の再発見」双書118

ノストラダムス 予言の真実』

エルヴェ・ドレヴョン、ピエール・ラグランジュ(著)伊藤 進(監修)後藤 淳一(訳)

1999年7の月という詩句を根拠に世界の終末を煽り立てる狂騒ぶりはどこへやら。ノストラダムスなどすっかり忘れられたかのようだが、むしろ21世紀に本格的な探求が始まっている。ペストと闘う医師にしてすぐれた詩人、まっとうな人文主義者でありながら、難解な予言詩のために誤解されつづけた人物を彼の生きた時代に即して考える。多義的な解釈を許す予言詩に、いったい詩人はどのようなメッセージをこめたのか。

『エミール・ガレ ガラスの詩人』

「知の再発見」双書119

エミール・ガレ ガラスの詩人』

フィリップ・ティエボー(著)鈴木 潔(監修)藤井 麻利(訳)

ガレは古い時代の絵画、彫刻、植物学、博物学、そして日本の美術などからも着想を得て、アールヌーボーを代表するガラス器・家具の製作者となった。多数のコレクションが存在することからわかるように、彼ほど日本人に愛されている工芸家はいない。古来のガラス技法を活用して自己の詩想を視覚化する個性的な作風はどのようにして確立されたのか。日本人はなぜ彼をこれほど愛するのか。代表作を網羅しながら天才の技法の秘密に迫る。

『チェ・ゲバラ 革命を生きる』

「知の再発見」双書120

チェ・ゲバラ 革命を生きる』

ジャン・コルミエ(著)太田 昌国(監修)松永 りえ(訳)

歴史上稀にみる鮮やかなゲリラ戦を勝ち抜き、キューバ革命の立役者なったゲバラ。しかし革命政府の指導者の地位を投げ捨て、コンゴの奥地へ、ボリビアの山中へと転戦を続ける。なぜ彼は戦い続けたのか。23歳、モーターサイクルでの南米縦断の放浪旅行から、82人の仲間たちと「グランマ号」に乗り込みキューバ革命へ身を投じ、ボリビア山中で悲劇的な最期を遂げるまでの革命家の生と死を描く。150点余りの貴重な写真・図版を掲載。

『ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 再発見された神秘の画家』

「知の再発見」双書121

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 再発見された神秘の画家』

ジャン・ピエール・キュザン、ディミトリ・サルモン(著)高橋 明也(監修)遠藤 ゆかり(訳)

光と闇、聖と俗の二面性を鮮やかに描きだす画家、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール。その存在や名前自体が忘れ去れていた画家の生涯と、歴史の闇にうずもれていた絵画の「再発見史」。

『ヨーロッパ統合 歴史的大実験の展望』

「知の再発見」双書122

ヨーロッパ統合 歴史的大実験の展望』

バンジャマン・アンジェル、ジャック・ラフィット(著)田中 俊郎(監修)遠藤 ゆかり(訳)

ギリシア人が自分たちの住む土地の北方に広がる未開の地を「ヨーロッパ」と呼ぶようになってから、遙か2700年の戦乱の時を経て、歴史上類例を見ない巨大な政治共同体が生まれた。今なお拡大し続けるEUとは、ヨーロッパの歴史から自然発生したものではなく、ヨーロッパ諸国の知性と政治的な意思によって創設されたものである。この歴史的大実験とも言えるEU誕生までの長い道のりと、これからの展望を追う。

『グラフィック・デザインの歴史』

「知の再発見」双書123

グラフィック・デザインの歴史

アラン・ヴェイユ(著)柏木 博(監修)遠藤 ゆかり(訳)

商業デザインという言葉は、100年前にはまだ存在していなかった。しかし、その言葉が意味するものは古くから存在していた。人びとの目を強烈に引きつけるこのきわめて特別なグラフィック作品は、工業のすさまじい発達と世界的規模での経済と商業の発展によって生まれたのである。そしてグラフィック・デザインは、商業主義的広告に留まることなく、政治、文化にまで領域を広げ、コンピューターの出現によって今なお進化し続けている。

『ロダン 神の手を持つ男』

「知の再発見」双書124

ロダン 神の手を持つ男』

エレーヌ・ピネ(著)高階 秀爾(監修)遠藤 ゆかり(訳)

ロダンの生い立ちと彫刻との出会い、自らが語る「私は50歳まで、貧乏がもたらすありとあらゆる苦労を味わった」という不遇の時代から、世界的名声を獲得していくまでの人生を、作品と共に詳細に辿る。また、カミーユ・クローデルなど、ロダンを取り巻く女性たちの物語も書簡を通して紹介する。ロダン美術館写真部門の文書館員である著者が、貴重な資料と図版をあますところなく活用した、絶好のロダン案内書。

『カミーユ・クローデル 天才は鏡のごとく』

「知の再発見」双書125

カミーユ・クローデル 天才は鏡のごとく』

レーヌ・マリー・パリス、エレーヌ・ピネ(著)湯原 かの子(監修)南條 郁子(訳)

彫刻家ロダンの弟子で愛人、詩人ポール・クローデルの姉でもあった女性彫刻家カミーユ・クローデル。その作品と人生に光をあて、豊富な資料と写真によって、自立を望み、芸術と愛を求めて闘った女性の全貌を伝えるガイド。

『ル・コルビュジエ 終わりなき挑戦の日々』

「知の再発見」双書126

ル・コルビュジエ 終わりなき挑戦の日々』

ジャン・ジャンジェ(著)藤森 照信(監修)遠藤 ゆかり(訳)

タイム誌が20世紀最大の建築家と評した建築界の巨匠ル・コルビュジエ。画家になることを夢見ていた少年時代から、建築に対する決定的な変化をもたらすほどの衝撃を受けた青年時代の東方旅行、そして世界的名声を獲得していくまでの人生を、建築作品、絵画、著作とともに詳細に辿る。ル・コルビュジエ財団の元委員長である著者が、貴重な資料と図版をあますところなく活用した、絶好のコルビュジエ案内書。

『宝石の歴史』

「知の再発見」双書127

宝石の歴史

パトリック・ヴォワイヨ(著)ヒコ・みづの(監修)遠藤 ゆかり(訳)

宝石の歴史は、つねに人類の歴史とともにあった。日本版監修者のヒコ・みづの氏が序文でのべているように、日本最古の「ジュエリー」は、北海道で発見された1万3000年前の「ペリドット(かんらん石)」のペンダントである。本書はそうした人間と宝石の古くて長い関わりを、おもにヨーロッパ史をいろどった有名宝石の物語を中心にたどっていく。ルビー、サファイア、エメラルド、そしてダイヤモンド。なぜこれらの石はかくも人類を魅了しつづけるのか。

『ターナー 色と光の錬金術』

「知の再発見」双書128

ターナー 色と光の錬金術』

オリヴィエ・メスレー(著)藤田 治彦(監修)遠藤 ゆかり(訳)

ヨーロッパの美術史上、きわめて孤立した存在と捉えられてきたターナー。その生涯や作品を、多数の図版を織り交ぜながら詳しく解説。近代美術におけるターナーの本当の位置づけを明らかにする。

『紙の歴史 文明の礎の二千年』

「知の再発見」双書129

紙の歴史 文明の礎の二千年』

ピエール・マルク・ドゥ・ビアシ(著)丸尾 敏雄(監修)山田 美明(訳)

インターネットと電子データ隆盛の時代、紙は歴史的使命を終え、情報メディアとしての重要性を急速に失うであろうと予言された。しかし21世紀の今日、紙は生産量を伸ばし続け、その役割も用途も拡大している。本書は中国における紙の発明以来の歴史を探求し、人類の知的営為の中心にありつづけた紙の文化・歴史をわかりやすく伝える。工芸品として紙、工業製品としての紙など紙の多様性と可能性もあますことなく伝える。紙のすべてがわかる本。

『ダリ シュルレアリスムを超えて』

「知の再発見」双書130

ダリ シュルレアリスムを超えて』

ジャン・ルイ・ガイユマン(著)伊藤 俊治(監修)遠藤 ゆかり(訳)

スペインのカタルーニャ地方フィゲラス生まれの美しい顔をした、怒りっぽく横柄で気まぐれな少年サルバドール・ダリは、裕福な家庭で一家の中心人物として成長していく。16歳のとき手帳に「ぼくは天才になる。世界はぼくをたたえるだろう」と書き残しているように、美術アカデミーで才能を伸ばし、独自の表現方法を用いて幻想的で非現実的な世界を描き出していく。シュルレアリスムを超えた20世紀美術界最大の奇才の生涯。

『アラビア科学の歴史』

「知の再発見」双書131

アラビア科学の歴史

ダニエル・ジャカール(著)吉村 作治(監修)遠藤 ゆかり(訳)

中世とは、けっして暗黒の時代ではなかった。西洋社会では断絶した古代ギリシアの科学的伝統は、7世紀から15世紀にかけ、イスラム文化圏においてみごとに継承され、大きな花を咲かせていった。医学、薬学、天文学、数学、物理学、地理学など、この時期のアラビア科学は、あらゆる知的分野で世界のトップランナーでありつづけた。ルネサンス期に西洋に逆輸入され、近代文明の誕生に大きく貢献したその全貌に迫る。

『色彩 色材の文化史』

「知の再発見」双書132

色彩 色材の文化史』

フランソワ・ドラマール、ベルナール・ギノー(著)柏木 博(監修)ヘレンハルメ 美穂(訳)

生命の源である光から生まれる色彩。人類は太古の時代から色彩を楽しみ、それを再現しようと努力してきた。本書は人類の歴史の曙の時代から、中世のひそやかな色彩の改良をへて、安定し多彩な色を生み出すことを可能にした「化学革命」の時代を詳述し、さらに色の数を爆発的に増やすIT時代の色のあり方まで検証する。絵画、デザインや染色など「色」にかかわる芸術をより深く知りたい人、必読の入門書。人類の表現活動を支えた技術【アート】の歴史。

『ロートレック 世紀末の闇を照らす』

「知の再発見」双書133

ロートレック 世紀末の闇を照らす』

クレール・フレーシュ、ジョゼ・フレーシュ(著)千足 伸行(監修)山田 美明(訳)

世紀末のパリ。ムーラン・ルージュをはじめとするキャバレーやカフェ、娼家が怪しい輝きを放つ日々、そこに生きる娼婦や芸人に、ロートレックは人間の本質を見た。夜の世界を愛しながらも、モデルの理想化を排して醜さも欠点もあらわに、ありのままをえぐりだすロートレック。天性のデッサン家として、華麗な石版画家として、グラフィック・アーティストとしての才能もほしいままにした、天才の生涯。

『死海文書入門』

「知の再発見」双書134

死海文書入門

ジャン・バティスト・アンベール、エステル・ヴィルヌーブ(著)秦 剛平(監修)遠藤 ゆかり(訳)

あらゆる考古学上の発見の中で、クムランの発見物語は特別な響きをもつ。なぜならこの劇的な発見の舞台となったのが第二次世界大戦直後の動乱のパレスチナだったからである。そこで発見された大量の写本は紀元前のユダヤ教徒の実像を明らかにするものであり、キリスト教の起源やひいてはイエス・キリストの実像に迫る歴史的手がかりを与えてくれるのではないかと期待された。その後、死海文書(クムラン写本)は学術的にも政治的にも大きな注目を浴び、さまざまなスキャンダルを生み出した。

『ヨーロッパ古城物語』

「知の再発見」双書135

ヨーロッパ古城物語

ジャン・メスキ(著)堀越 孝一(監修)遠藤 ゆかり(訳)

「中世ヨーロッパの城」からイメージするのは武装した騎士、伝説上の英雄や歴史小説に登場する騎士たち、馬上槍試合、宮廷内の恋愛、拷問部屋、地下牢や地下道などだろう。しかし実際の姿はロマンティックなイメージとは異なったものだった。城はまず、その地方の権力の中枢であり、行政の中心であり、領主の居住であった。その基本的な性格は程度の差こそあれ、敵の襲撃から身を守るための「堅固な要塞」であった。

『大聖堂ものがたり 聖なる建築物をつくった人々』

「知の再発見」双書136

大聖堂ものがたり 聖なる建築物をつくった人々』

アラン・エルランド・ブランダンブルグ(著)池上 俊一(監修)山田 美明(訳)

たしかにエジプトやローマも巨大な建築物を生んだが、ヨーロッパ中世においては修道士、政治家、領主から農民まであらゆる身分のものが建設に参加し、「文明そのもの」が宗教建築物に熱狂するという様相を呈した。本書はそのなかでも中世の芸術と先端技術の結晶である大聖堂(司教座聖堂、カテドラル)の巨大化を支えた建築家や職人集団らの技術・組織・歴史を詳細に描く。建築から見たヨーロッパ中世史。

『マネ 近代絵画の誕生』

「知の再発見」双書137

マネ 近代絵画の誕生』

フランソワーズ・カシャン(著)藤田 治彦(監修)遠藤 ゆかり(訳)

「近代絵画の創始者」「印象派の父」と讃えられるマネ。「草上の朝食」や「オランピア」に代表される革新的な絵画表現はヨーロッパ美術界に一大スキャンダルを引き起こすと共に、ピサロやモネ、シスレーといった若き画家たちを魅了し、印象派(印象主義運動)が生まれるきっかけとなった。日本の浮世絵に触発された平面的な画面構成を多用し、明るく新鮮な色彩でパリの市民生活を描いた彼の作品は、西洋美術の歴史的転換点において極めて重要な意味を持つ。

『ダダ 前衛芸術(アヴァンギャルド)の誕生』

「知の再発見」双書138

ダダ 前衛芸術アヴァンギャルドの誕生』

マルク・ダシー(著)藤田 治彦(監修)遠藤 ゆかり(訳)

日本では「前衛芸術(アヴァンギャルド)」といえば、まずブルトンやダリで有名なシュルレアリスムが想起される。しかし20世紀初頭、美の歴史に革命的転換をもたらした「アヴァンギャルド」は、実はチューリッヒに生まれた「ダダ」と呼ばれる亡命芸術家グループの運動が始まりだった。日本ではまだメジャーとはいえない「ダダ」の芸術史上もっとも重要な活動の軌跡を取り上げた初の入門書。

『ニュートン 宇宙の法則を解き明かす』

「知の再発見」双書139

ニュートン 宇宙の法則を解き明かす』

ジャン・ピエール・モーリ(著)田中 一郎(監修)遠藤 ゆかり(訳)

1665年6月、ペストが大流行したためケンブリッジ大学は閉鎖され、学生や教師たちは立ち退きを余儀なくされた。その中に学士の称号を得たばかりのアイザック・ニュートンがいた。当時23歳だった彼もまた生まれ故郷に一時帰省し、研究に没頭する。そして驚くべきことにわずか1年半の間に微積分法、光学(色彩論)、万有引力の法則という3つの大理論の基礎を築くことになった。科学に革命を起こした不世出の天才の軌跡を追う。

『ガリレオ はじめて「宇宙」を見た男』

「知の再発見」双書140

ガリレオ はじめて「宇宙」を見た男』

ジャン・ピエール・モーリ(著)田中 一郎(監修)遠藤 ゆかり(訳)

1609年、ヴェネツィアの造船所で、ひとりの男が熱心に職人たちに質問を投げかけ、機械のしくみを理解しようとしていた。その男の名はガリレオ・ガリレイ。彼はそのころ、どうすれば人びとに理解してもらえるかに頭を悩ませていた。ガリレオはかなり以前から、1543年にコペルニクスがとなえた「地動説」が正しいことを確信していたのである。地動説を擁護し、異端審問にかけられるも、のちに天文学の父と称されるに至った男の生涯。

『ギザの大ピラミッド 5000年の謎を解く』

「知の再発見」双書141

ギザの大ピラミッド 5000年の謎を解く』

ジャン・ピエール・コルテジアーニ(著)吉村 作治(監修)山田 美明(訳)

世界七不思議の筆頭、ギザの大ピラミッドは、何のために建造されたのか。ギリシア・ローマの地理学者、アラブの王、中世ヨーロッパの旅行者、ナポレオンのエジプト遠征軍、19世紀の神秘主義者……知識人から探検家、果ては盗賊までもが、その巨大な謎に引き寄せられた。20世紀後半、電磁波探査や小型ロボット測量によって、新たな調査の道が開かれる。クフ王の謎はどこまで解けたのか? 最新の調査をもとにつづるスリリングな一冊。

『フリーダ・カーロ 痛みこそ、わが真実』

「知の再発見」双書142

フリーダ・カーロ 痛みこそ、わが真実』

クリスティーナ・ビュリュス(著)堀尾 真紀子(監修)遠藤 ゆかり(訳)

メキシコで最も有名な画家の一人フリーダ・カーロは、小児麻痺による右足の不自由とバス衝突事故による瀕死の重傷を背負いながら、その後の人生において20数回の手術を乗り越えて主に自画像を描き続けた女性画家である。また、メキシコ有数の壁画家であるディエゴ・リベラの妻として、さらにイサム・ノグチ、トロツキーらとの奔放な恋愛遍歴でも有名。その生き方と作品において20世紀を代表する画家に数えられる女性の生涯を描く。

『アンリ・カルティエ=ブレッソン』

「知の再発見」双書143

アンリ・カルティエ=ブレッソン

クレマン・シェルー(著)伊藤 俊治(監修)遠藤 ゆかり(訳)

昨年生誕100周年を迎えたアンリ・カルティエ=ブレッソンは、写真という表現ジャンルにおいて傑出した業績を残した文字通りの巨人である。まず画家としての基礎トレーニングを積んだ彼は、その美しい画面構成によって「写真をアートへと高めた男」として知られる。一方、報道写真家としても超一流の業績をあげ、1947年にはロバート・キャパらと写真家集団「マグナム」を設立。写真家の社会的地位の向上にも大きく貢献した。彼こそがまさしく20世紀を代表する最大の写真家といえるだろう。

『アメリカ大統領 その権力と歴史』

「知の再発見」双書144

アメリカ大統領 その権力と歴史』

ヴァンサン・ミシュロ(著)藤本 一美(監修)遠藤 ゆかり(訳)

地球上で最強の権力をもつ人物、アメリカ大統領。その役職の重要性は冷戦終結後、アメリカが唯一無二の超大国となったことでさらに高まりを見せる。地球上で起こるいかなる紛争も経済危機も、その時代のアメリカ大統領の個性と無関係でいることはできない。世界を揺るがす力を持つに至ったアメリカ大統領の歴史、権力の構造、大統領制の歩み、選挙の仕組みなどに迫る好著。

『ミロ』

「知の再発見」双書145

ミロ

ジョアン・プニェット・ミロ、グロリア・ロリビエ・ラオラ(著)大髙 保二郎(監修)遠藤 ゆかり(訳)

1893年にスペインのバルセロナで生まれたミロは、ピカソとつねに並び称される、スペイン出身の現代絵画の巨匠である。天真爛漫な色彩とフォルムにあふれたその作風は、絵画の世界だけにとどまらず、陶器や巨大オブジェ、バルセロナ空港やユネスコ本部の壁画などに活動の範囲を広げ、「絵画を超えた絵画」と絶賛されている。

『ルルドの奇跡 聖母の出現と病気の治癒』

「知の再発見」双書146

ルルドの奇跡 聖母の出現と病気の治癒』

エリザベート・クラヴリ(著)船本 弘毅(監修)遠藤 ゆかり(訳)

フランスのピレネー山中の小村ルルドの貧しい家に生まれた少女ベルナデッタ。彼女が洞窟で出会い、その後18回に渡って彼女の前に出現したのは果たして聖母マリアなのか? 湧き出した泉による病気の治癒は科学的根拠のあるものなのか?「ルルドの奇跡」の発端から、一大巡礼地として世界に知られるようになった現在までの経緯を「神秘主義的立場」からではなく、「歴史的立場」から詳細に検証する。

『エゴン・シーレ 傷を負ったナルシス』

「知の再発見」双書147

エゴン・シーレ 傷を負ったナルシス』

ジャン・ルイ・ガイユマン(著)千足 伸行(監修)遠藤 ゆかり(訳)

20世紀初頭のウィーンで活躍し、年長の友人クリムトと共に、つねに現代絵画の旗手として位置づけられるエゴン・シーレ。だがその先進性・前衛性は、本書収録の数々の図版を見ればわかるとおり、クリムトをはるかに凌駕しており、現代の日本のグラフィック・アーティストや漫画家などにも大きな影響をあたえている。わずか28歳で死去した天才芸術家の全貌を紹介する。

『モンスターの歴史』

「知の再発見」双書148

モンスターの歴史

ステファヌ・オードギー(著)池上 俊一(監修)遠藤 ゆかり(訳)

モンスターとはいかなる存在なのか。日本の妖怪やギリシア神話の怪物、また古代の壁画に描かれた異形の生き物など、ヨーロッパを中心に、世界中の文化遺産や神話を丹念にたどることで人間にとっての「異物」であるモンスターを探る。また、中世以降、双頭、両性具有、巨人、小人など、身体に異常をもって生まれてきた人びとが、当時どのような偏見にさらされ、その後どのように克服されていったかについての歴史についても解説。

『アメリカ黒人の歴史 自由と平和への長い道のり』

「知の再発見」双書149

アメリカ黒人の歴史 自由と平和への長い道のり』

パップ・ンディアイ(著)明石 紀雄(監修)遠藤ゆかり(訳)

アメリカ黒人の歴史は、現在大きな文明史的転換点をむかえつつあるアメリカ合衆国の「陰の歴史(裏面史)」を構成している。南北戦争後、奴隷解放によってつかの間の「民主主義の春」が訪れたかに見えたが、その後すぐにまた抑圧と隷従の時代が始まる。長い苦闘のあと、キング牧師などの奮闘によって公民権を獲得し、2009年のオバマ大統領誕生にまでいたる権利回復の歴史と、いまなお残る貧困や差別の現状に迫る。

『道教の世界 宇宙の仕組みと不老不死』

「知の再発見」双書150

道教の世界 宇宙の仕組みと不老不死』

ヴァンサン・ゴーセール&カロリーヌ・ジス(著)松本 浩一(監修)遠藤 ゆかり(訳)

道教は中国における長い歴史の中でさまざまな古代宗教や各地の民間信仰を取り込み、また逆にそれらに影響を与えながら、つねに新しい啓示を受け、それを理論化し、洗練させてきた。道教につきまとうイメージである不老不死や呪術などは、道教のごく一面を表すものであり、漢方医学、文学、絵画、音楽など中国の伝統的な分野にも深い関わりを持っている。アジアのみならず今や世界的規模にまで発展している道教の精神世界に迫る。

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