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里山を創生する「デザイン的思考」

里山を創生する「デザイン的思考」(岩佐 十良)

◆事業計画書では語られない!デザインこそが「地方創生」の秘訣。開業3か月で稼働率90%以上の宿、「里山十帖」の成功の法則。
◆「従来のデータでは、宿の成功は100%あり得ない」という地域に、開業後わずか3か月で客室稼働率9割を超えた成功事例を、経営者が語る実践書。
◆「自遊人」が14年6月に新潟県大沢山に開業したライフスタイル提案型の宿泊施設「里山十帖」は、開業3か月で客室稼働率9割を超え、グッドデザイン賞ベスト100・ものづくり大賞をW受賞するなど快進撃を遂げている。オーナー兼クリエイティブディレクターであり地方創生のキーパーソンとしても注目される著者が、開業1年の軌跡と、イノベーションの秘訣を語る。
◆常識を超えたイノベーションを生む、事業計画書では語られない、「デザイン的思考」という新たな思考法を紹介。
◆地方創生への具体的な道筋とヒントがわかる、エピソード満載の実践書。

目次

まえがき

はじめに

いまどき、宿は大金持ちが節税のために始める以外に成り立たない。

住んではじめてわかった地域の潜在的魅力。

データからは「宿の成功はあり得ない」という地域での開業。

開業からわずか3ヵ月で客室稼働率が90%以上に。

常識を覆す成功は「デザイン的思考」が生んだ。

第1章 「里山十帖」開業までの奮闘記

銀行から「100%失敗する」と宣告されてからの一発逆転

ステップ1 すべての始まり

それは1本の電話から始まった。

新天地に移転するか、この地にとどまるか。

2度とつくれない建物。天国のような景観。

設備の改修費を含めて予算総額は1億円。

目の前の冬を越すこと。それが緊急課題!

後戻りのできない第二期工事がスタート。

宿はショールーム。そしてリアルメディア。

ステップ2 頓挫~再始動

リノベーションか、それとも建て替えか。

雑誌とまったく同じ「編集する」という行為。

3億円超の支出に対して、いかに宿泊料金を抑えるか。

日本でも有数の絶景露天風呂が誕生。

想いをひとことで表すと「RedefineLuxury」。

露天風呂の工事が間に合わない?

料理人がいなくても営業できる!

ステップ3 成功への兆し

新年に訪れた待望の出会い。

なぜ旅館料理から脱却できないのか。

最初から最後まで山菜づくしのコース。

旅館のオンシーズンはたった100日未満。

オープン当初の平日稼働率30%が、徐々に上昇。

『里山十帖』を雑誌以上の「共感メディア」に。

「修行僧の料理」から少し変化した夏料理。

妥協は最大の敵。そして重要なのはスピード。

第2章 「デザイン的思考」とは何か

常識を覆すイノベーションを生む、新たな思考法

メソッド1 現実社会とデータの反復検証

私が考える「デザイン的思考」とは。

何人の人格を自分に取り込むのか。

[図式]メソッド1「複数の人格を想定する」

メソッド2 共感の統合

〝共感ポイント〟を絞り込む。

検証回数を増やして精度を上げる。

共感ポイントとの共感の連鎖。

[図式]メソッド2「共感の統合」

メソッド3 思考のスクラップ&ビルド

統合後、最も重要なことは「スピード」。

たとえば『里山十帖』ではどんな作業をしていたか。

妥協なき前進。

[図式]メソッド1~3までのまとめ

第3章 「デザイン的思考」が生んだ成功法則、10のポイント

ポイント1 モノよりコトの価値共有を目指せ

ハードの訴求ではなくソフトの提案。

宿は「ライフスタイルを提案するメディア」。

右脳にダイレクトに働きかける。

里山ならではの自然体験を。

ポイント2 圧倒的な強みの明確化

「『里山十帖』といえば絶景露天風呂」というシンボルをつくる。

唯一無二を目指した「自然派日本料理」。

「リアルメディア」としての評価。

ポイント3 特定の客層に深くコミットせよ

リピーターこそ稼働率アップの近道。

〝模倣〟では新たな価値を生み出せない。

ターゲティングメディアという考え方。

ポイント4 意外な組合せがイノベーションを起こす

古民家とモダンデザインの融合。

既成概念がイノベーションを阻害する。

環境に配慮したエネルギーづくり。

ポイント5 真に「物語のある商品」を生み出せ

プレミアムな時間こそが〝物語性〟。

物語の発信力は主の美的センスに比例する。

ポイント6 地域への創造的貢献を目指せ

伝統野菜が「生き甲斐農業」を支える。

集うということの価値。

ポイント7 見えないコストとリスクに敏感になれ

より深くコミットすれば広告宣伝費は減少する。

マスコミに取り上げられるためには。

事業計画書が思考のスクラップ&ビルドを阻害する。

ポイント8 人材採用のキーワードも「共感」

横並びの求人では採用できない。

地方での「和食の料理人の現状」。

自らが現場に立って「共感」を呼ぶ。

「中抜け勤務」ではなく「マルチタスク勤務」に。

[図式]「中抜け勤務」と「マルチタスク勤務」の比較

ポイント9 マーケットを創るという発想

B級グルメ・ご当地キャラブームを後追いするな。

観光圏の講演から始まった雪国A級グルメプロジェクト。

永久に残したい味、それが「A級グルメ」。

観光と農業の連携、そして協業が地域を潤す鍵になる。

かけ声だけの〝地産地消〟から脱却しよう。

真の農商工連携を目指そう。

自主的な継続活動が未来への道をつなぐ。

雪国A級グルメから日本A級グルメへの夢。

ポイント10 「若い力」と「外部の力」を呼び込む

産学協同プロジェクトの取り組み。

伝統織物と学生とのコラボレーション。

アーティストとのコラボレーション。

ブランドとのコラボレーション。

あとがき

ソシアル・ライン・デザイン。



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