地方消滅 創生戦略篇
(
増田 寛也、冨山 和彦 )
地方消滅を避け、真の地方創生へ進むシナリオとは? 全国896自治体の消滅可能性を指摘し政治を動かした増田氏と、GDPと雇用の7割を占めるローカル経済の可能性を明らかにした冨山氏が語り合う。なぜ「選択と集中」は避けられないのか、移民を受け入れるべきか、大学が職業訓練を行うべき理由、東北地方がもつ可能性、自動運転やドローンなど新技術と地方の関係……日本を襲う危機を見つめ、解決策を探る。
目次
まえがき 増田寛也
現実を直視しよう
「課題最先端地域」として
第1章 消滅危機の実態とチャンス
経済が衰退しながら人手不足
陳情からイノベーションへ
地方消滅は不都合な真実
痛みの再分配
域外から稼ぐのは必須ではない
コンパクトシティ化は避けられない
若者の仕事のためにもコンパクト化を
新しい中産階級を生むために
一次産業にもチャンスあり
浜中町の挑戦
漁業は規制強化すべし
Gの世界からの再分配の是非
第2章 L型大学から地方政治まで──地域のために何ができるか?
ブラック企業を取り締まる
日本の最低賃金は低すぎる
うかつに新産業に飛びつかない
G型大学、L型大学の真意
簿記会計こそ教養
地方創生と大学
観光ビジネスを学べる大学を
政治人材の不足
地方議会は必要なのか
首長のリーダーシップ
日本版CCRC
地方に活躍の場を見出す
東京圏の高齢化問題
低賃金労働者としての移民を入れるなかれ
ホワイト化戦略を進めよう
人手不足からのイノベーション
第3章 地方発イノベーションの時代
福島は人口流出している?
データに基づくということ
福島発のイノベーション
東北が持つ「伸びしろ」
人手不足の東北発イノベーション
Uberは地方でこそ活きる
自動運転とドローンも地方向け技術
路線バスで宅急便を運ぶ
東大発一兆三〇〇〇億円の衝撃とベンチャーの生態系
生態系のなかで地方大学にできること
大学の多様性──差異化こそが頂点への近道
ローカル大学にビジネスマンを
LからGへ広がるイノベーション
観光のイノベーション
東京モデルを捨てよう
アベノミクスの功績
地方創生は「中央創生」へ