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知能の原理
身体性に基づく構成論的アプローチ

細田 耕石黒 章夫(訳)

共立出版

知能の原理 身体性に基づく構成論的アプローチ

身体性,すなわち知能には身体が必要不可欠であるという概念が提案されてから人工知能分野は大きく変化した。本書では,多くの研究事例と新しい知見を取り上げながら,身体性の意味──すなわち身体を持つことが知能にどのような影響を及ぼすかーを探ることによって,知能の理論への第一歩を踏み出す。本書は,人工知能やロボット工学分野のみならず幅広い分野の読者を対象に,平易な語り口と魅力的なイラストによって,知能に対する新しい見方だけでなく,われわれ自身やこれを取り巻く世界に対する新しい見方を提案している。〈ISBN〉9784320122468

  1. ロドニー・ブルックスによる前書き/iii
  2. 日本語版出版に寄せて/vii
  3. 序文/xi
  4. 第Ⅰ部 知能,人工知能,身体性と本書の目的/1
    1. 第1章 知能,思考,人工知能/4
      1. 1.1 思考,認知,そして知能/6
      2. 1.2 知能のなぞ/10
      3. 1.3 知能の定義/14
      4. 1.4 人工知能/17
      5. 1.5 身体性とそれが意味するもの/18
      6. 1.6 本章のまとめ/22
    2. 第2章 人工知能:展望/24
      1. 2.1 古典的アプローチの成功/26
      2. 2.2 古典的アプローチの問題点/30
      3. 2.3 身体性への転向/34
      4. 2.4 神経科学の役割/37
      5. 2.5 多様化/39
      6. 2.6 バイオロボティクス/42
      7. 2.7 発達ロボティクス/
      8. 2.8 ユビキタスコンピューティングとインタフェース技術/47
      9. 2.9 人工生命とマルチエージェントシステム/49
      10. 2.10 進化ロボティクス/54
      11. 2.11 本章のまとめ/55
  5. 第Ⅱ部 知能の原理に向けて/57
    1. 第3章 知能の原理についての重要な概念/61
      1. 3.1 知能の原理の形と設計原理/62
      2. 3.2 多様性と柔軟性/67
      3. 3.3 参照フレーム/72
      4. 3.4 構成論的な方法論/79
      5. 3.5 時間スケールに関する三つの観点/84
      6. 3.6 創発/87
      7. 3.7 本章のまとめ/90
    2. 第4章 知能システム:特性と原理/92
      1. 4.1 実世界と仮想世界/94
      2. 4.2 完全エージェントの特性/99
      3. 4.3 エージェントの設計原理1:三構成要素の原理/105
      4. 4.4 エージェントの設計原理2:完全エージェントの原理/109
      5. 4.5 エージェントの設計原理3:チープデザインの原理/112
      6. 4.6 エージェントの設計原理4:冗長性の原理/119
      7. 4.7 エージェントの設計原理5:感覚運動協調の原理/123
      8. 4.8 エージェントの設計原理6:生態学的バランスの原理/128
      9. 4.9 エージェントの設計原理7:並列緩結合プロセスの原理/140
      10. 4.10 エージェントの設計原理8:価値の原理/145
      11. 4.11 本章のまとめと結論/148
    3. 第5章 発達:ロコモーションから認知へ/149
      1. 5.1 動機─なぜ発達的アプローチを採るのか─/151
      2. 5.2 発達するロボットの設計に向けて/154
      3. 5.3 ロコモーションから認知へ/159
      4. 5.4 脚パターンから身体イメージ,そして認知へ/163
      5. 5.5 記号接地問題/171
      6. 5.6 脳と身体のダイナミクスの整合/173
      7. 5.7 視野を広げる:発達の別の側面/176
      8. 5.8 身体性を有するシステムの学習/181
      9. 5.9 社会的相互作用/182
      10. 5.10 発達:現状と将来/186
      11. 5.11 本章のまとめ:発達システムのための設計原理/187
    4. 第6章 進化:ゼロからの認知/190
      1. 6.1 動機─なぜ進化的アプローチを採るのか─/196
      2. 6.2 進化的計算手法の基礎/200
      3. 6.3 進化的計算の起源/203
      4. 6.4 実世界における人工進化:パイプ,アンテナ,そして電子回路/205
      5. 6.5 進化ロボティクス/208
      6. 6.6 形態と制御の進化/211
      7. 6.7 遺伝子調節ネットワークと発生の可塑性/213
      8. 6.8 自己組織化:突然変異と選択という強力な組合せ/223
      9. 6.9 人工進化:現状と将来/225
      10. 6.10 本章のまとめ:進化システムのための設計原理/229
    5. 第7章 群知能:相互作用から生み出される認知/232
      1. 7.1 群知能を扱う動機/234
      2. 7.2 エージェントに基づくモデリング/237
      3. 7.3 シミュレーション VS 実ロボット/241
      4. 7.4 ロボットの群れ/243
      5. 7.5 協調に関するメモ/246
      6. 7.6 モジュラーロボット/249
      7. 7.7 スケーラビリティ,自己組立,自己修復,同質性,異質性/254
      8. 7.8 自己複製する機械/258
      9. 7.9 群知能:現状と将来/261
      10. 7.10 まとめ:群システムのための設計原理/264
  6. 第Ⅲ部 アプリケーションとケーススタディ/269
    1. 第8章 ユビキタスコンピューティングとインタフェース技術/272
      1. 8.1 環境整備としてのユビキタス技術/274
      2. 8.2 ユビキタス技術:その特性と原理/277
      3. 8.3 ユビキタス技術との相互作用/287
      4. 8.4 サイボーグ/289
      5. 8.5 本章のまとめと結論/294
    2. 第9章 知的な企業の創設/296
      1. 9.1 経営とアントレプレナー:不確かな状況下での決定と行動/298
      2. 9.2 身体性を有するシステムとしての企業/299
      3. 9.3 経営への構成論的なアプローチ/304
      4. 9.4 知的な企業を創設するための設計原理/307
      5. 9.5 推論の裏づけ/319
      6. 9.6 本章のまとめと結論/320
    3. 第10章 人間の記憶はどこにあるのか?/321
      1. 10.1序説/324
      2. 10.2 貯蔵庫のメタファーとその問題/326
      3. 10.3 記憶の概念/328
      4. 10.4 記憶研究における参照フレーム問題:アシュビーの提案/331
      5. 10.5 身体性に基づく記憶の解釈:知能システムの設計原理の適用/334
      6. 10.6 記憶研究の意味:まとめと推測/346
    4. 第11章 日常生活におけるロボットテクノロジー/350
      1. 11.1 はじめに:日常生活でのロボット/351
      2. 11.2 掃除ロボット:ルンバ,トリロバイト/354
      3. 11.3 エンターテインメントロボット/355
      4. 11.4 セラピーロボット,医療ロボット,レスキューロボット/361
      5. 11.5 ヒューマノイドコンパニオンロボット/363
      6. 11.6 社会的コミュニケーション可能なロボット/369
      7. 11.7 表情とジェスチャーによる表現が可能なロボット/372
      8. 11.8 コメント/374
      9. 11.9 本章のまとめと結論/377
  7. 第Ⅳ部 原理と洞察/379
    1. 第12章 身体はわれわれの考え方をいかに形づくるか/381
      1. 12.1 知能の理論に向けてのステップ/382
      2. 12.2 いくつかの話題/387
      3. 12.3 見方を変える/397
      4. 12.4 エピローグ/402
  8. 参考文献/405
  9. 訳者あとがき/427
  10. 索引/429

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