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世界の古典名著・総解説

〈1976年発行〉

自由国民社

世界の古典名著・総解説

政治・法を動かしている古典名著。経済を動かしている古典名著。
〈追編〉神曲から異邦人・ガン病棟までストーリーでわかる・世界の文学百選小辞典

  1. 【表見返し】「世界の古典名著・総解説」の編集について
  2. 「世界の古典名著・総解説」は下記の筆者の分担解説でつくられました
    浅野栄一(中央大学教授)飯田晶夫(国学院栃木短大講師)飯田裕康(慶應義塾大学教授)生松敬三(中央大学教授)石井清司(文芸評論家)磯見辰典(上智大学教授)市川達人(東京理科大学講師)市倉宏祐(専修大学教授)上野格(成城大学教授)上原行雄(一橋大学助教授)大庭健(東京大学大学院)大川瑞穂(専修大学助教授)緒方俊雄(中央大学助教授)小川晃一(北海道大学教授)小倉志祥(東京大学教授)尾崎重義(東京大学教授)亀尾利夫(弘前大学教授)木田元(中央大学教授)工藤喜作(神奈川大学教授)栗田充治(東京大学助手)栗林種一(茨城大学教授)上妻精(成蹊大学教授)斎藤義介(高崎経済大学講師)佐々木毅(東京大学教授)笹倉秀夫(大阪大学教授)佐藤晃(文芸評論家)佐藤康邦(東京大学助手)清水嘉治(関東学院大学教授)城塚登(東京大学教授)鈴木慎一(早稲田大学助教授)須藤自由児(東京大学大学院)高幣秀和(東京大学大学院)高間直道(東京醫科大学教授)滝田毅(湘南白百合高校教諭)田中裕(中央大学助教授)谷隆一郎(法政大学講師)鶴田満彦(中央大学教授)出崎澄男(白百合女子大学講師)富田容甫(北海道大学教授)長尾龍一(東京大学助教授)長澤和俊(早稲田大学教授)新畑耕作(東京理科大学講師)長谷川博隆(名古屋大学教授)花本金吾(早稲田大学助教授)久場嬉子(東京学芸大学講師)秀村欣二(東京大学名誉教授)日野文人(東京大学大学院)平田次三郎(中央大学教授)福田睦子(日本獣医畜産大学講師)藤枝澪子(社会評論家)藤田勇(東京大学教授)藤田勝次郎(国学院大学教授)星野勉(東京大学大学院)堀越考一(学習院大学教授)堀部政男(一橋大学教授)杉田幸子(信州大学講師)三浦一郎(上智大学教授)水田圭子(文教大学講師)宮崎犀一(東京女子大学教授)村田稔(中央大学教授)村松安子(東京女子大学助教授)山上正太郎(電気通信大学教授)吉澤伝三郎(東京都立大学教授)吉澤芳樹(専修大学教授)和田重司(中央大学教授)渡辺二郎(東京大学教授)【五十音順】
  3. 1 政治・婦人論編
    1. A 現代の政治を動かしている名著(城塚登)
      1. 社会契約論(ルソー)
        万民の平等を国家の最高原則とし、フランス革命に最大の影響を与えた主権在民の古典。本書によれば、主権は全国民にのみあるもので、代議士によって代表されるものではない、と主張し、モンテスキューの立憲君主制と正面から対立した。
      2. 共産党宣言(マルクス・エンゲルス)
        科学的社会主義の世界観に裏うちされた弁証法の古典書として不朽の名著。ソビエト、中国に代表される共産圏諸国はもとより、各国の労働運動などに、常に理論的支柱としての役割を果たすばかりか、現実の行動の指針書である。
      3. 自由論(J・S・ミル)
        ミルのいずれの著書よりも多く読まれつづけた、個人的自由の弁護の古典的叙述。従来の個人を原理としたベンサムの論理を超えた、市民社会における自由と平等を調和させるのが主眼であった。現代からみても新鮮な論点がある。
      4. 暴力論(ソレル)
        反議会主義、行動主義を主張したサンジカリズムの代表的理論の古典。代議制による社会主義政党に対決したソレルは、思想のあらゆる固定化を拒否、思想が抽象的な体系をもつことに反対した。労働者の暴力革命を先導した名著のひとつである。
      5. 国家と革命(レーニン)
        新しいプロ独裁の国家の樹立を内容とし、十月革命直前に発表したマルクス主義国家論。唯物史観に基づいて、国家の歴史的な役割と階級としての本質を明らかにした。また資本主義国家に対しては暴力的粉砕が必要としている。今日的にも再読の意味がある。
      6. 神と国家(バクーニン)
        プロレタリアート独裁をも権威として否定する行動的無政府主義の原典。もともとギリシア語のanarchos(無支配)が語源。本書はロシアのナロードニキに対して多大な影響を与え、日本でも大杉栄らによって大正期の社会主義運動に影響した。
      7. 社会主義の諸前提と社会民主党の任務(ベルンシュタイン)
        議会政治によって漸進的に社会主義の実現を図ろうとする修正マルクス主義の体系書。イギリスのフェビアン社会主義の影響下に、社会革命による国家転覆を否定する社会民主主義を標榜した。20世紀初頭のドイツの社会主義運動に多大な指導的役割を果した。
      8. マルクス主義と民族問題(スターリン)
        一国社会主義国家を実現するために必須の民族主義問題を解明した原則の書。処女作『無政府主義か社会主義か』(1906~07)が理論闘争の産物であったように、つぎに書いた本書もまた、「民族原理」をたてるための現実的な論文で、当時の一大指標であった。
      9. 支配の社会学(ウェーバー)
        官僚機構が発達していく現代に対して、その病魔ともいうべきカリスマをあばいた原典。支配の概念を歴史的に論及し、資本主義社会はもとより、ソビエトロシアの官僚制にもカリスマを発見した老ウェーバーの現代への遺産が本書である。
      10. 永続革命論(トロツキー)
        スターリンの一国社会主義に対する世界革命論としての聖典的著作。第四インターナショナルの前夜、追放の憂き目にあったトロツキーの歴史認識と革命理論を、世界革命として描いた著作である。国際社会主義運動に与えた影響はきわめて大きい。
      11. 国家論(ラスキ)
        マルクス主義的国家観とフェビアン的国家観の統一による多元的国家論の大著。第1次大戦後の危機的状況のなかで、「国家主権に対して個人の自由を確保する」ためにかれが行なった思索は、われわれに多くの示唆を与える今日的意味を失っていない。
      12. アメリカにおけるデモクラシー(トクヴィル)
        〝現代のモンテスキュー〟と呼ばれ、19世紀の正統的自由主義を代表した著者の主著。第1巻ではジャクソニアン・デモクラシーの結果を、第2巻では社会・文化一般に及ぼす民主主義の影響を描いた。これは現代的な大衆デモクラシーの先駆的描写でもある。
    2. B 現代を動かしている女性論の名著(藤枝澪子)
      1. 女性の解放(J・S・ミル)
        人権の平等、社会主義の原理に立脚し、女性の解放は人類の解放であると説く古典。今日もなお存在意義を失ってはいない。男性優位主義の文化が男女両性の人格形成に及ぼす影響を分析するミルの目は鋭く、その「論理の強靭さ」には目をみはらされる。
      2. 婦人論(ベーベル)
        エンゲルスの「家族・私有財産」と並んだ社会主義的婦人解放論。「両性の社会的独立と平等なくして人類の解放はありえない」と喝破したが、家庭における疎外、男の労働の場における性の分業をいかに克服するかが、今後の課題である。
      3. 恋愛と結婚(エレン・ケイ)
        母性の尊厳を謳い、人類への貢献を説き、女の地位改善に寄与したとされた古典。恋愛における両性の平等と男女双方の個性の確立とを求め、母親と子どもがともに社会的存在であるとした点は評価されるが、ケイの母性主義は女を種に隷属させる。
      4. 第二の性(ボーヴォワール)
        実存主義の立場に立ち、〈内在〉としての女を解明した最も包括的な女性論。男社会の性差別イデオロギーを否応なく肉体化している女たちが、自分たちの位置を知り、人間としての主体を回復する解放の道を探る上で一つの大きな拠り所を提供してくれる。
      5. 性の政治学(ケイト・ミレット)
        文学批評を主軸に、性差別体制を鋭くえぐりだしたアメリカのベストセラー。父(夫)権制=男性優位主義を徹底的にえぐりだした本書は、女性の自己発見を促し、価値観の転換を迫り、それによって女の自信回復、自己の確立に資するところが大きい。
    3. C その他・主要な政治の名著12選
      1. 国家(プラトン)
      2. 政治学(アリストテレス)
      3. ユートピア(トーマス・モア)
      4. 君主論(マキャベリ)
      5. リヴァイアサン(ホップス)
      6. 統治論(ジョン・ロック)
      7. 人間の権利(トーマス・ペイン)
      8. 第三身分とは何か(シェイエス)
      9. 四運動と一般運命についての理論(フーリエ)
      10. 新社会観(オーウェン)
      11. 産業者の教理問答(サン・シモン)
      12. 労働者綱領(ラッサール)
      13. 唯一者とその所有(シュテルナー)
  4. 2 経済編
    1. A 現代の経済を動かしている名著(宮崎犀一)
      1. 政治経済学の諸原理(ステュアート)
        アダム・スミスを読む上で、どうしても一度は触れなければならない重商主義の総括書。資本主義の矛盾の救済策を貨幣的・流通主義的立場から詳論した。とくにケインズ以降、同じ立場から救済しようという段階になって新しい姿で復活させられた。
      2. 経済表(ケネー)
        重商主義政策による農業の破滅を救うための重農主義の代表的な著作。農業を純生産物とみた点で、アダム・スミスの批判を受けるにいたったが、社会的再生産の構造把握の理論は、マルクスの再生産表式論などに、多大な影響を与えてきている。
      3. 国富論(スミス)
        世界ではじめて市民社会の総体を解剖した政治経済学の古典書。その後各派の学説が、これに対する批判と精密化を通じて生まれたが、視野は狭くなった。今日欠けていることで、その補填を古典的原思考が示唆してくれる問題も多い。
      4. 経済学および課税の原理(リカードゥ)
        地代・利潤・賃金の分配を規定する法則の確定を経済学の課題とした不朽の名著。「市民社会」の経済学的措定者スミスと批判者マルクスとの間に介在するリカードゥの経済学は、市民社会と資本主義と社会主義との関連を把握する上に重要な意味をもつ。
      5. 経済学原理(J・S・ミル)
        イギリス古典経済学の最後に登場したミルの新古典派経済学の原典。その理論は、スミス、リカードゥに負うところ大であるが、マーシャルを生む源流ともなった。彼の経済政策論は、福祉論にも言及し、福祉国家論の先駆として研究されている。
      6. 政治経済学の国民的体系(リスト)
        国民的生産力の理論と保護貿易政策論の核心を展開したリストの主著。「南北問題」など後進国の国民経済が焦点となってきた現在、その自立的形成の方途を模索した先駆として、新たに検討の対象となっている書物である。
      7. 資本論(マルクス)
        近代資本主義社会の経済的運動法則を究明し経済学を革命した政治経済学上の不朽の名著。歴史と人間を徹底的に追求し、社会主義の科学的視点を打ち立てたこの学説は、今世紀においても世界の現実の政治、労働運動に巨大な影響を与え、今にいまっている。
      8. 経済学原理(マーシャル)
        リカード以後の経済学を代表し、テキストとして長く読まれた新古典派の原典。彼の学説の特色は、数学を経済学に応用し、理論の図解化などを行なった点にある。また進化論を導入しようとしたこと、現実的に経済を編成した点が大きい。
      9. 企業の理論(ヴェブレン)
        資本主義体制を機械制産業と営利企業原則の両面から解剖する経済学の異端書。資本主義とは産業と企業、生産と利殖との二面構造だというヴェブレンの主張は、ゾムバルトやマルクスにも共通する、本格的でラディカルな体制論の方法の表われである。
      10. 厚生経済学(ピグー)
        資本と労働との対決を、政治・経済的に解決を与えた現代経済学の古典。成長、福祉、公害、所得、物価をめぐり政策の質が多角的に問われている現在、「厚生経済学」の原点に返って、基本的思索を重ねる原典として必読の書である。
      11. 金融資本論(ヒルファーデイング)
        『資本論』で追求された金融資本の動きを、包括的に扱った理論的著作。マルクスは『資本論』において、初期資本主義が、カルテル、トラストを形成・発展するさまを分析したが、著者はさらにこれを理論づけた。現代を理解するための必読書である。
      12. 帝国主義論(レーニン)
        マルクス学説に基づき、資本主義が帝国主義段階に入ったことを解明した不朽の名著。帝国主義は、たんなる政策ではなく、独占を経済的本質とする資本主義の最高の段階であり、死滅しつつある資本主義であるとして、現代資本主義分析の視座を確立した。
      13. 雇用・利子・貨幣の一般理論(ケインズ)
        経済学に現実的解決を与えるマクロ理論を創始し、ケインズ革命を起こした主著。失業や貧困などの資本主義の旧い病を癒す処方箋を初めて示す重要な役割を果たしたが、いまや経済成長に伴なう新しい病に直面して、その意義を改めて問い直されている。
      14. 経済学(サムエルソン)
        混合経済の機能の仕方を理解する上で、必読の最高水準をいく現代経済学の入門書。現代主流派経済学の代表的な著作で、マクロ・ミクロ両経済学の溝を埋めた「新古典派的総合」の展開の書であり、『経済分析の基礎』とともに、彼の代表作の一つである。
    2. B その他・主要な経済の名著9選
      1. 人口論(マルサス)
      2. 政治経済学新原理(シスモンディ)
      3. 労働擁護論(ホジスキン)
      4. 経済的諸矛盾の体系(プルードン)
      5. 純粋経済学要論(ワルラス)
      6. 国民経済学原理(メンガー)
      7. 資本主義・社会主義・民主主義(シュムペーター)
      8. 新しい産業国家(ガルブレイス)
      9. 帝国主義論(ホブスン)
  5. 3 法思想編
    1. A 現代の「法」を動かしている名著(長尾龍一)
      1. 国家論(ボダン)
        主権という新しい政治法概念を核心に捉えて構築された最初の国家論。近代国家論の一つの中心概念の登場が国家と人間との関係についてのそれまでの理論にとっていかに革命的意味を持っていたかを身をもって提示してくれる。
      2. イギリス法釈義(ブラックストーン)
        コモン・ローを体系化し、イギリス法史上、画期的な意義をもつ古典書。独立前後のアメリカの法律家は、「イギリス法釈義」=「コモン・ロー」と理解していたため、アメリカへのイギリス法の移植は、この著作によるところが大きい。
      3. 戦争と平和の法(グロチウス)
        国際法全般について総合的に体系化した国際法学上最初の基本的な文献。国際社会の構成が複雑化し、個人が国際法主体として登場しつつあり、戦争の違法化が唱えられる今日、国際社会における法の支配を強く説いた国際法理論の意義は大きい。
      4. 法の精神(モンテスキュー)
        法社会学のパイオニア・ワークでもある三権分立論で名高い古典的名著。本書で説かれた三権分立論は、アメリカ合衆国憲法で、制度的に実現され、フランス人権宣言では、自由主義的憲法の基本原理とされた。本書の経験主義的な方法論も注目される。
      5. 人間不平等起原論(ルソー)
        国家権力によって、いかに不平等が変化発展し、人類に不幸をもたらすかを説く告発書。当時の特権貴族、神権による王位、社会的な虚偽権力について非難をあびせている。国家の成立は、私有と不平等の法をつくり、一部へ権力が集中すると言及している。
      6. 人倫の形而上学・法論(カント)
        プロイセンにあってフランス革命の衝撃を受けたカントの法理論の書。法と道徳の関係、自然法と抵抗権の関係、国際平和のための国際社会の組織化の必要などが議論されるたびに、現在でも顧みられる法思想の古典である。
      7. 道徳と立法の諸原則(ベンサム)
        功利の観念を基本原理とし、最大多数者の最大幸福を求めた道徳と立法の書。快楽を助長し、苦を防止する能力を道徳・立法の基礎におくべきことを説いた功利主義哲学の祖ベンサムの主著。分析法学の先駆でもある。
      8. 法哲学(ヘーゲル)
        「真の自由のあり方」について諸思想を総合し社会制度の問題として考察した大著。『法哲学』は、新しい民主主義が模索されている昨今において、我々に問題の所在やその解決方向に示唆するとともに思考の方法についても教えるところ大であろう。
      9. ローマ法の精神(イェーリング)
        古代ローマの法を、当時の生活と結びつけて体系的に捉えた名著。法社会学の先駆的業績であるとともに、著者自身の法思想が豊富に含まれており、ドイツの近代私法学の思想を知る格好の素材として広く読まれた。
      10. 犯罪人(ロンブロゾー)
        「犯罪者は犯罪者に生れついているのだ」と伝統的刑罰理論に対し爆弾宣言をした書。「自由に悪を選んだ者への応報」という正統派の刑法理論に対し、犯罪者は自由意志をもたず、宿命によって犯罪を犯すと主張して、現代犯罪学の端緒をなした。
      11. 法哲学(ラートブルフ)
        18世紀以降の法哲学に、価値哲学としての地位を与えた、ナチズム抵抗への書。新カント主義の立場をとり、法価値論を体系化した。個人主義・全体主義・文化主義の三要素を基に、法哲学の中に民主主義を基礎づけた功績は大きい。
      12. 自然法論と法実証主義(ケルゼン)
        自由法論の非科学的・形而上学的性格を批判する法実証主義の代表的文献。人類の永遠の問題である「正義とは何か」という問いに、客観的解答を与えたとしている自然法論を、合理主義的知性の立場から哲学的に批判した。
      13. 法の一般理論とマルクス主義(パシュカーニス)
        マルクス『資本論』の方法に依拠した近代市民法の体系的把握の方法的基礎論。ここでパシュカーニスが試みた商品形態と法的形態との商品の物神性と法の物神性との内的連関の解明は、マルクス主義法理論史上画期的意義を持っている。
    2. B その他・主要な「法」の名著12選
      1. ローマ法大全(ユスティアヌス)
      2. イギリス法提要(クック)
      3. 犯罪と刑罰(ベッカリーア)
      4. 現代ローマ法体系(サヴィニー)
      5. 権利のための闘争(イェーリング)
      6. 古代法論(メイン)
      7. ドイツ団体法(ギールケ)
      8. 法と世論(ダイシー)
      9. 国家・客観法・実定法(デュギー)
      10. 法社会学基礎論(エールリヒ)
      11. 憲法理論(シュミット)
      12. 法の途(ホームズ)
  6. 4 哲学・思想・宗教・教育編
    1. A 現代の哲学・思想を動かしている名著
      1. 方法叙説(デカルト)
        「われ考う、ゆえにわれあり」で、近世合理主義哲学の祖となった著者の思想的自叙伝。ヨーロッパ近世の思想または文化一般を学ぼうとするとき、デカルトを通過しないで理解できないほど、重要な位置を占めている。一度は熟読したい書物である。
      2. 純粋理性批判(カント)
        コペルニクス的転回に基づいて体系化したカント学の基礎的古典の認識論。ドイツ観念論および現代哲学の基礎であり、本書を理解しなければ、ヘーゲルもマルクスも理解できないだろうと思われるほど、重要な地位をもって読まれ続けている。
      3. 精神現象学(へーゲル)
        経験を深めて、学の立場である絶対知を切り拓く意識の詳細な教養史。現代哲学の出発点を画するとともに実存哲学やマルクス主義が新しい展開を迫まられている今日、本書はわれわれの思索が還り行くべき原点としての意義を有している。
      4. ドイツ・イデオロギー(マルクス・エンゲルス)
        マルクス主義の基本問題を解く、弁証法的・史的唯物論の古典の名著。本書は、人間社会がどのように発展したかをみるための基本を提出するとともに、プロレタリアの世界観があますところなく描かれている上で、弁証法的唯物論理解の原則の書。
      5. このようにツアラトゥストラは語った(ニーチェ)
        神の死とその超克を説き、現代人に衝撃を与えた不朽の哲学的散文詩。たぐいまれな実存的誠実さをもってニヒリズムの超克を模索したニーチェのこの著作は、人間性の再生を志向する真剣は現代人にいまなお激しくす訴え続けている。
      6. 論理学―探求の理論(デューイ)
        デューイ哲学の根底的論理である自然主義的な弁証法を明らかにした体系書。論理学理論自体としてはともかく、「探究の理論」とその背後にある「状況の論理」とは、人間とその認識と行為とを一つの全体としてとらえようとするとき、多くの示唆を与える。
      7. 精神分析入門(フロイト)
        精神病は無意識の中の本能であるなど、観察と実験例をあげて説明したフロイト入門書。これはウィーン大学で行なったフロイトの講義の記録であるが、その平明な解説は、フロイト理解に大いに役立ち、今世紀の文学などにも多大な影響を及ぼした。
      8. プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(ウェーバー)
        ヨーロッパにおける資本主義社会の変遷を分析し、職業倫理観を解明した社会経済学書。経済倫理を考えるとき、つねに問題にされる営利か道徳かの二者択一に、本書ほど明確な指標を打ち建てたものも少ない。わが国では「大塚史学」に決定的な影響を及ぼした。
      9. 現象学的哲学序説(フッサール)
        意識の学としての純粋現象学の樹立の上に、晩年に描いた啓蒙書。折しもナチス政権のもとで、真の理性主義の回復を目指して書き継がれた本書は、ふたたび非合理主義の台頭のいちじるしい今日、われわれに痛切な反省を迫ってやまない。
      10. 存在と時間(ハイデガー)
        生きていることの意味を現代的に示した現代実存哲学の源流としての主著。古代ギリシアより問われつづけてきた存在一般の意味を、生きている人間そのままの実存から新たな概念で定義し、ヤスパース、サルトルなどの実存哲学に多大な影響を与えた。
      11. 歴史と階級意識(ルカーチ)
        古典マルクス主義の弊を正し、人間性回復のための疎外問題に切り込んだ弁証法の書。フォイエルバッハによる初期マルクスの発見を、さらに物象化論を中心にして人間的実践の弁証法を明確にし、その後のマルクス主義に新たな光明を与えている。
      12. 野性の思考(レヴィ・ストロース)
        構造人類学をさらに発展させたレヴィ=ストロースの野生状態復権の警告書。一時期の日本の構造主義ブームをひきおこし著者が、高度文明化した現代に、新たな人間性の回復をめざして、原始状況からサルトルまでを批判した問題提起の書である。
      13. 存在と無(サルトル)
        近代の認識論をのりこえた存在論から挫折を直視して自由を求めた実存教書。1945年にはひとは実存主義者であったが、60年にはもはや構造主義者なのである、といった言葉のとおり、『存在と無』は大戦直後の世界を支配した哲学である。
    2. B その他・主要な哲学思想の名著35選
      1. ソクラテスの弁明(プラトン)
      2. 形而上学(アリストテレス)
      3. 告白(アウグスチヌス)
      4. 新機関(ベーコン)
      5. エチカ(スピノザ)
      6. パンセ(パスカル)
      7. 人間知性論(ロック)
      8. 人性論(ヒューム)
      9. 哲学辞典(ヴォルテール)
      10. 人間機械論(ラ・メトリ)
      11. 哲学断想(デイドロ)
      12. 全知識学の基礎(フィヒテ)
      13. 人間的自由の本質(シュリング)
      14. キリスト教の本質(フォイエルバッハ)
      15. 死に至る病(キェルケゴール)
      16. 哲学ノート(レーニン)
      17. 時間と自由(ベルグソン)
      18. 精神科学序説(ディルタイ)
      19. 宗教生活の原初形態(ディルケーム)
      20. 大衆の反逆(オルテガ)
      21. 生の哲学(ジンメル)
      22. 観念の冒険(ホワイトヘッド)
      23. 理性と実存(ヤスパース)
      24. ゲマインシャフトとゲゼルシャフ卜(テニエス)
      25. 数理哲学序説(ラッセル)
      26. 哲学研究(ヴィトゲンシュタイン)
      27. 知覚の現象学(メルロ・ポンティ)
      28. 自由からの逃走(フロム)
      29. 宇宙における人間(マックスシェーラー)
      30. 獄中ノート(グラムシ)
      31. 弁証法的理性批判(サルトル)
      32. エロス的文明(マルクーゼ)
    3. C 現代の宗教を動かしている名著
      1. 神学大全(トマス・アクィナス)
        中世から今日に至るまでキリスト教世界の最大の教学の基礎として必読の古典書。トマス・アクィナスは、スコラ学派の偉大な教授であった。哲学の認識論・存在論についてアリストテレス的論理で、神、霊魂、道徳、法と国家にまで深く言及した、まさに大全。
      2. 痴愚神礼賛(エラスムス)
        現代ヨーロッパ人の批判精神の基盤でもある著者のカトリック教会批判と人間救済の書。中世以来、カトリック世界は腐敗を重ね、人間性をそこなった。著者の皮肉を込めた「痴愚者」集団への容赦ない批判精神は、現代社会への批判にも十分通じうるものである。
      3. キリスト者の自由(ルター)
        キリスト者の正しい生き方の根拠を明らかにした宗教改革三大著作の一書。宗教改革運動のさなか、いろいろな誤解や非難が起こり、これに応えて正しい道を示そうとしたもので、福音主義の信仰をみるものにとっては欠かせない名著である。
      4. キリスト教綱要(カルヴァン)
        ジュネーブを世界最初の宗教都市とした著者のプロテスタント最初の組織神学の書。「ただ神にのみ栄光あれ」とのモットーではじまる本書は、徹底した神中心主義でつらぬかれ、のちのヨーロッパ歴史上、人びとの精神的支柱となって、今日に至っている。
      5. 主な宗教原典考
        1. リグ・ヴェーダ
        2. 聖書
        3. アヴェスター
        4. コーラン
    4. D 現代の教育を動かしている名著
      1. エミール(ルソー)
        今日の教育にもそのまま妥当する教育方法もあり、教育技術論としても比類ない古典。ルソー一流の自然礼賛、人為排斥の哲学を教育論として展開させたが、その内容は、考え、深く読まなければ真意を捉えがたい。精読に価する名著である。
      2. ゲルトルートは如何にその子を教えるか(ペスタロッチ)
        史上、最大の教育者である著者の代表作であり、ペスタロッチ教育学の原典。学校改革の必要を説きながら、究極的には、初歩教授は母親が行なうべきだとする家庭教育にまで及び、現代教育学を学ぶ上には必読の書物である。
      3. 人間の教育(フレーベル)
        教育理論と実践にわたって、実験学校の教育方針について書かれた古今の教育の名著。カイルハウの実践学校でのことを述べているが、ペスタロッチよりも現代的な教育方針を示し、その後のデューイなどの教育論にも、大きな影響を与えた。
      4. 民主主義と教育(デューイ)
        現代のプラグマティズムを代表するデューイの教育哲学書の代表作。抽象的な科学ではなく、具体的な実証を求めるデューイはその場を実験学校に求めた。これはフレーベルに端を発したが、本書では社会思想との対応で教育を論じている。
  7. 5 歴史・戦記・紀行編
    1. A 歴史・戦記・文明論の名著
      1. 英雄伝(プルターク)
        世界に冠して最初の偉大な伝記の業績をあげた伝記文学の礎石。わが国では明治以降、立身出世の風潮と結びつき愛読され、イギリスではシェークスピア劇に題材を、フランスではモンテーニュに影響を与えるなどもっとも多く読まれた古典。
      2. ガリア戦記(カエサル)
        ローマの将軍・独裁官カエサルのガリア征服の戦いの記録。ラテン文学の傑作。あらゆる修辞的装飾をかなぐり捨てたラテン散文の枠の中に躍動する将軍カエサルの、人間としての魅力・迫力は、ときにローマ人に強く訴えたことであろう。
      3. ゲルマニア(タキトゥス)
        『ガリア戦記』とともに、古代ゲルマニアを知るための古代ローマ第一級の歴史書。小品ではあるが、民俗学・考古学的研究のめざましい進展にもかかわらず、現在なお、古代ドイツ研究のための第一等史料の位置を保っている。
      4. ロ―マ帝国衰亡史(ギボン)
        西ローマの滅亡ばかりか、中世時代の滅亡の過程として捉えたローマ衰亡の大ドラマ。ローマはなぜ、どのようにして滅びたのか? その繁栄のなかで没落していく原因を、ヨーロッパ大のスケールで描いた。それは現在なお、われわれの関心をそそる問題である。
      5. ヨーロッパ文明史(ギゾー)
        ヨーロッパ社会の変化と精神の発展を、進歩的、倫理的歴史観で描いた文明史。現代歴史学からみれば、ゲルマン民族、中世、宗教改革など、その認識や評価に疑問も多いが、逆に科学的な歴史研究が見逃す人間性にあふれた判断が随所にある。
      6. 世界史(ランケ)
        世界史家としてランケが生涯の研究活動の総決算として書き残した大著。近代的な歴史学の定礎者として知られるランケは、人類の歴史の全般をつらぬく偉大な内面的関連を感じとり、これを探究しようとした世界史の歴史家でもあった。
      7. イタリア・ルネサンスの文化(ブルクハルト)
        イタリア社会を活写した本書は、ルネサンス議論の山脈にそびえる高峰である。この高みに立って展望するとき、ルネサンスの正体は明らかとみえた。しかし、かつての眺望には雲がかかっている。けれどもこの高峰はいぜん存在する。それは確かなことである。
      8. フランス革命史(カーライル)
        目の前で革命劇をみるように事実で描いたノンフィクション歴史小説。この書物から正確な歴史事実や、政治思想や社会経済の動向などを読みとることはできない。が、逆に科学の名において無味乾燥になった現在の歴史書にない魅力がそこにある。
      9. フランス大革命(マチェ)
        フランス革命の全貌を、膨大な史料を駆使して、生き生きと描いた不朽の古典。マチエの立場は、フランス社会党的マルクス主義といっていいが、歴史家としての厳密な史料操作と、何ものも見逃すまいとする公正な眼による、革命研究に、一つの指標を与えている。
      10. 人間精神進歩史(コンドルセ)
        理性への絶対的信頼のもとに人類の歴史と未来への展望を探る思想史。多くの啓蒙思想家に共通したあまりにも楽天的な進歩思想が読みとれるが、その預言者的推論の中には現在すでに現実化しているものも少なくない。男女平等論も見逃し得ない。
      11. 歴史の研究(トインビー)
        世界の歴史を多くの文明圏の集合として分析したトインビーの世界史観の代表著作。文明の発展法則を、発生→成長→没落→解体の過程とし、独自の文明論を展開した著者への批判もあるが、鋭い洞察力に溢れた本書は現代をみる上で不可欠の書である。
      12. 第一次大戦と革命(ケナン)
        近代戦争初の世界大戦の裏舞台に暗躍する国際的カケヒキと革命の苦悩を描いた戦史。現代の国際感覚と対ソ外交の一端を体験した著者の史実に基づく第一次世界大戦のありさまは、現代の国際政治を判断する上で、必読の書物といえるだろう。
      13. 第二次世界大戦回顧録(チャーチル)
        大戦史を論ずる場合、必ずと言ってよいほど参考文献にあげられている名著。五年余もイギリスの首相として戦争指導に当たった人物の著作であるだけに、第二次世界大戦に関する諸資料のなかで最も重要なものである。
    2. B その他・主要な歴史・戦記・文明論の名著14選
      1. ギリシア神話
      2. 歴史(ヘロトドス)
      3. 歴史(ツキジデス)
      4. ローマ建国史(リヴィウス)
      5. 年代記または二つの国の歴史(フライジング)
      6. ローマ史(ニープール)
      7. 19世紀ドイツ史(トライチュケ)
      8. ドイツ史(ランプレヒト)
      9. フランス革命史(クロポトキン)
      10. 中世の秋(ホイジンガ)
      11. 歴史主義の成立(マイネッケ)
      12. ヘレニズム世界社会経済史(ロストフツェフ)
      13. ベルギー史(ピレンヌ)
      14. 世界史概観(ウエルズ)
    3. C 毛沢東を理解する名著4選
      1. 中国の赤い星(スノー)
      2. 中国の歌ごえ(スメドレー)
      3. 毛沢東と中国革命(チェン)
      4. 毛沢東(シュラム)
    4. D 世界探検の名著6選
      1. 東方見聞録(マルコ・ポーロ)
      2. マジェラン世界周航記(ビガフェッタ)
      3. 世界周航記(クック)
      4. 暗黒大陸横断記(スタンレー)
      5. 世界最悪の旅(ガラード)
      6. さまよえる湖(ヘディン)
  8. 6 処生論・人生論の名著
    1. エセー(モンテーニュ)
      自然を楽しみ、自然のままに生きることを謳い上げた著者の人間探究の書。もともとモンテニューは、禁欲的だあったが本書を執筆するころになって、懐疑的な傾向がつよくなり、快楽を蔑視しない、ありのままの人間性を描いた作品である。
    2. 箴言録(ラ・ロシュフコオ)
      友情・恋愛・謙譲など人間世界の美徳について、辛辣に描いた人間観察の代表作。この作品は、著者が過去に抱いた野心や愛欲などについての反省から執筆したもの。フランスの代表的なモラリストとしての心理分析は、今日もなお多くの教訓を与えている。
    3. 孤独な散歩者の夢想(ルソー)
      自己の生涯の中で出会った事件、想い出などを人間探究の眼で描いた最後の人生録。晩年、孤独の中にあったルソーが、散歩のつれづれに、哲学、道徳など『告白』についで描いた「わたしのための哲学」書であり、深い感銘を与えずにはおけない。
    4. 女・倫理(ショーペンハウエル)
      容赦ない筆致で女性を論じ「女性の敵」と評されたほど、生々しい人間論。19世紀の講壇哲学に反抗するかたわら、著者は現実社会にも目を向け、本書以外『自殺について』『読書について』なども執筆し、時代を超えて脚光をあびている。
    5. 幸福論(ヒルティ)
      プロテスタントの立場から、人生や道徳について純粋な生き方を描いた教養書。東京大学の講師であったケーベル博士をしてヒルティを、生涯の伴侶としたほど、宗教的、倫理的に生き方は清く、その深い確信に基づく思想は、後世に大きな光を与えている。
    6. 自省録(マルクス・アウレリウス)
      大ローマ帝国自らが、多端な国事を忠実に果たしながら、あるときは宮廷内で、またあるときは遠く辺境の陣営において、寸暇をみつけては書きとどめたこの『自省録』は、古来、数知れぬ人々を鞭打ち励ました書とされている。
    7. 恋愛論(スタンダール)
      フランス19世紀文学の巨峰とされている作家が、恋愛心理を分析してあますところがなく、その処方箋までも示してくれるのだからありがたい。〝恋愛自伝〟と呼ばれるよえんである。
    8. 論文集(エマソン)
      皮相的な物質主義・合理主義に反対し、自由明朗な個性の伸長と尊重とを唱えたエマソンの思想は、今なおアメリカ国民のなかに脈々と流れている。
    9. 若い人々のために(スティブンソン)
      『宝島』や『ジーキル博士とハイド氏』で知られる19世紀末のイギリスの代表的作家の一人スティーブンソンは、随筆家・詩人でもあった。彼がまだ作家としての名声を確立していなかった1876年から79年にかけて書かれたエッセイ。
    10. 人生論(トルストイ)
      ロシアの世界的文豪は、「人生いかに生きるべきか」の課題に、理性に立脚した愛に生きること、そうすることによって弱肉強食の社会が生む悲劇から救われ、死の恐怖からも救われるはずだ、と説く。
    11. 若き人々への言葉(ニーチェ)
      本書はドイツにある『若き人々のためのニーチェの言葉』などにならい、訳者がニーチェの各著作から選ばれた言葉のみによって編集したもので、ニーチェの思想を知るには好適な入門書。
    12. 獄中記(ワイルド)
      オックスフォード大学に学んだ著者は30歳で結婚しながらも、正常な異性愛に満足できなくなったためか、いつしか〝男色〟にふけり、その背徳的な行為が裁判沙汰となった結果、投獄され、獄中で書いた作品が本書である。
    13. 幸福論(アラン)
      〝論〟としてあるが、肩のこるような学術的・体系的な論文ではない。現実的な身近な問題を具体的に取り上げ、それを説明するというよりもお話するといった調子で書かれた93項目からなるエッセー集である。
    14. 友情論(ボナール)
      『友情論』は、一般に友情と思いこまれているものが、真の友情という名に値するものかどうかを検討することから始まり、次に友情のエッセンス、恋愛と友情、男女間の友情についても論じられている。それらのいずれもが人間の欲望・心理を突いてあますところがない。
    15. 若き詩人への手紙(リルケ)
      本書は、精神的に苦しみ悩む若き詩人が、1903年から1908年にわたって、面識のないリルケにあてて手紙を出し、それに対するリルケの返事文だけを集めたもの。
    16. 若き人々へ(ヘッセ)
      本書は晩年ヘッセが、若き未知の人たちにあてた随想を、訳者が『若き人々へ』と題され集められたものである。
    17. 幸福論(ラッセル)
      本書は、他の多くの幸福論を甘美な〝酒〟とするなら、生きてゆくうえに必要欠くべからざる〝水〟にたとえられる。
    18. 結婚・友情・幸福(モーロワ)
      モーロワは、中学卒業だけで家業の織物工場を経営し、独学で英語・英文学に精通して第一次大戦には通訳官として活躍。1918年以来、文筆生活に入り、約50冊の著書を出す。学歴のない彼だが広い教養と良識の人であった。
    19. 人間について(ボーヴォワール)
  9. 7 世界の文学百選・小事典
    1. イギリス文学
      1. ハムレット
      2. オセロ
      3. 失楽園
      4. ロビンソー・クルーソー
      5. ガリヴァー旅行記
      6. 湖上の美人
      7. ドン・ジュアン
      8. ジェイン・エア
      9. 嵐が丘
      10. 虚栄の市
      11. 二都物語
      12. ジーキル博士とハイド氏
      13. ドリアン・グレイの画像
      14. テス
      15. ヘンリ・ライクロフドの私記
      16. 人と超人
      17. フォーサイト家物語
      18. 月と六ペンス
      19. ユーリシーズ
      20. チャタレイ夫人の恋人
      21. 力と栄光
    2. アメリカ文学
      1. スケッチ・ブック
      2. アッシャー家の崩壊
      3. 緋文字
      4. 白鯨
      5. アメリカの悲劇
      6. 奇妙な幕間狂言
      7. ユー・エス・エイ
      8. 大地
      9. サンクチュアリ
      10. 風と共に去りぬ
      11. 南回帰線
      12. 怒りのぶどう
      13. 誰がために鐘は鳴る
    3. フランス文学
      1. ガルガンチュワとパンタグリエル物語
      2. 人間嫌い
      3. クレープの奥方
      4. マノン・レスコオ
      5. 赤と黒
      6. 谷間の百合
      7. モンテ・クリスト伯爵
      8. 椿姫
      9. ボヴァリー夫人
      10. レ・ミゼラブル
      11. ナナ
      12. 女の一生
      13. タイス
      14. ジャン・クリストフ
      15. 狭き門
      16. 天上生活回想
      17. 失われた時を求めて
      18. チボー家の人々
      19. ドルジェル伯の舞踏会
      20. テレーズ・デスケイルゥ
      21. 王道
      22. 異邦人
      23. 自由への道
      24. 泥棒日記
      25. レ・コミュニスト
      26. 悲しみよこんにちは
    4. ドイツ文学
      1. 若きヴェルテルの悩み
      2. 群盗
      3. ファウスト
      4. 緑のハインリヒ
      5. 白馬の騎士
      6. 日の出前
      7. 恋愛三昧
      8. マルテの手記
      9. デーミアン
      10. 魔の山
      11. ドクトル・ビュルガーの運命
      12. 三文オペラ
    5. ロシア文学
      1. オネーギン
      2. 現代の英雄
      3. 死せる魂
      4. 父と子
      5. 罪と罰
      6. 戦争と平和
      7. アンナ・カレーニナ
      8. カラマーゾフの兄弟
      9. 赤い花
      10. どん底
      11. 桜の園
      12. トラストD・E
      13. 静かなドン
      14. 若き親衛隊
      15. ガン病棟
    6. その他の国
      1. イーリアス
      2. イソップ物語集
      3. オイディプス王
      4. 千夜一夜物語
      5. 神曲
      6. デカメロン
      7. ドン・キホーテ
      8. 人形の家
      9. ニールス・リーネ
      10. 令嬢ジュリー
      11. 青い鳥
  10. 想出の名訳で綴る世界のものがたり
  11. 経済学思想の系譜
  12. 【裏見返し】本書収載・社会科学者・思想家の出生地一覧

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