米原万里全書評1995‐2005。絶筆となった壮絶な闘病記(「私の読書日記」週刊文春)を収録した最初で最後の書評集。〈ISBN〉9784163684000
新居の猫と待望の和露辞典/19
記憶力・日本語・日本の女たち/26
百年の恋が冷める時/33
面白すぎる「自分史」と毛嫌いのスターリン本/40
一年半ぶりのロシアにて/47
退屈な教科書と大江づく日々/54
小咄・文章術・抑留者/61
民族・中央アジア・世界史辞典/68
13階段、「テロリスト」とアフガニスタンの日本人/75
アフガニスタン・ハンガリー人・猪谷六合雄/82
打ちのめされるようなすごい小説/89
文学部の病いとジャガイモの受容史/96
ベリヤはいまだ藪の中/103
サッカーの光と陰/110
命がけの二枚舌/117
「自動忘却装置」考/124
まるで漫画のカルト国家と日本外交/131
テロとブッシュと小泉改革に憂い顔/138
「ゲン!」と同一性/145
脱帽の三冊/152
一神教・レオタード・朴甲東/159
戦争の作劇術、ボローニャ方式と読書家スターリン/166
スロベニア今昔と浅草スタイル/173
日露領土問題、昭和史のおんなとソクラテスの日常生活/180
魏志倭人伝・サイゴンの南洋学院・ホロコーストと健康志向/187
見たくない思想的現実と旧態依然の刑法、昭和文学が読みたくなる座談会/194
身内の反乱者/201
憂鬱な先端にユニークな恋愛小説/208
世界を不安定にする最大の脅威/214
占領下の怪事件と小説の細部/219
自己責任・創価学会・ラスプーチン/224
戦争犯罪・割れ窓理論・犬の科学/229
農と食はホラーに満ちている/234
世界から忘れ去られたチェチェンという地獄/239
巨大化するメディアと個人の良心/244
犯罪賠償と女性蔑視発言/249
癌は感謝すべき血液浄化装置!?/254
戦争の本能・物語の型・作家の収入/259
獄中記・中央ユーラシア・ペットの博識/264
霊柩車の考察、ミイラの研究/269
建築の歴史・中国の奇譚・二〇五〇年の日本/274
下山事件、象徴天皇制と天孫降臨/279
奇蹟の政治家マサリクの思想/284
情報分析官・ドストエフスキー・孤高の日本/289
翻訳者と作品の幸運な出会い/294
癌治療本を我が身を以て検証/299
癌治療本を我が身を以て検証 その二/304
癌治療本を我が身を以て検証 その三/309
沼野充義編『東欧怪談集』/317
ユーレク・ベッカー『ほらふきヤーコプ』/318
クロード・グリュデ『男を虜にする愛の法則』/320
オリバー・サックス『手話の世界へ』/321
星野博美『謝々!チャイニーズ』/323
名越健郎編訳『独裁者たちへ!!』/324
プリスターフキン『コーカサスの金色の雲』/326
ペーター・ホゥ『スミラの雪の感覚』/330
アレクサンドル・デュマ『三銃士』/331
チェチェンものに感動、涙/334
立花隆『ぼくはこんな本を読んできた』/プリスターフキン『コーカサスの金色の雲』/アゴタ・クリストフ『悪童日記』/『世界民族問題事典』/トルストイ『ハジ・ムラート』/アレクサンドル・デュマ『コーカサス旅行記』
袴田茂樹『沈みゆく大国』/338
エドワード・ラジンスキー『赤いツァーリ』/340
中村方子『ミミズのいる地球』/341
青木淳一『ダニにまつわる話』/343
ボリス・カガルリツキー『瞑想する復古ロシア』/344
ロナルド・ケスラー『汝の父の罪』/346
亀山郁夫『ロシア・アヴァンギャルド』/347
ブルース・フォーグル『キャッツ・マインド』/350
今川勲『犬の現代史』/351
激動するロシアは面白い!/353
金平茂紀『ロシアより愛をこめて』
岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』
沼の充義『モスクワ―ペテルブルグ縦横記』
ロバート・ワイマント『ゾルゲ 引裂かれたスパイ』/356
田村志津江『台湾人と日本人』/358
ノーマン・レブレヒト『巨匠神話』/359
清水ちなみ『禿頭考』/361
エイダ・ペトロヴァ/ピーター・ワトソン『ヒトラー最期の日』/362
丸谷才一『恋と女の日本文学』/364
鎌田彗『せめてあのとき一言でも』/366
ヴェネディクト・エロフェーエフ『酔どれ列車、モスクワ発ペトゥシキ行』/368
〈今年の三冊〉/369
丸谷才一『恋と女の日本文学』
ロバート・ワイマント『ゾルゲ 引裂かれたスパイ』
岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』
バーニス・ルーベンス『顔のない娘』/370
ネコと暮らす/372
セツコ・山田『セツコ・山田の猫三昧』372/マイケル・W・フォックス『ネコのこころがわかる本』373/早坂暁『公園通りの猫たち』374
時事通信社編『世界王室マップ』/375
プーラン・デヴィ『女盗賊プーラン』/376
ザハリア・スタンク『ジプシーの幌馬車』/378
テランス・ディックス『とびきり陽気なヨーロッパ史』/380
姫野カオルコ『受難』/382
いまどきの女の笑い/384
清水ちなみ『禿頭考』/姫野カオルコ『受難』/星野博美『謝々!チャイニーズ』
山城新伍『現代・河原乞食考』/386
ジョルジョ・プレスブルゲル『歯とスパイ』/387
佐藤清彦『贋金王』/389
中島由美『バルカンをフィールドワークする』/390
ロミ&ジャン・フェクサス『おなら大全』/392
ガービー・ハウプトマン『いい男求む 美女35歳』/393
マリータ・ローレンツ/テッド・シュワルツ『諜報員マリータ』/395
スーザン・アイゼンハワー『愛と革命のメモワール』/396
デーヴィド・ホロウェイ『スターリンと原爆』/398
クリスタ・ヴォルフ『カッサンドラ』/399
藤原正彦『心は孤独な数学者』/401
大石俊一『英語帝国主義論』/402
セルゲイ・ヴラートフ『わが家の人びと』/404
〈今年の三冊〉/405
辺見庸『不安の世紀から』
中島由美『バルカンをフィールドワークする』
藤原正彦『心は孤独な数学者』
柴宜弘『ユーゴスラヴィア現代史』/406
北島行徳『無敵のハンディキャップ』/406
イワン・ブーニン『暗い並木道』/『魔女たちの饗宴』/408
佐々木良江『ユーラシアの秋』/410
桂川甫周『北槎聞略』/412
フセヴォロド・オフチンニコフ『桜の枝』/413
新美敬子『旅猫三昧』/417
西江雅之『ヒトかサルかと問われても』/421
バージニア・リー・バートン『ちいさいおうち』/422
姫野カオルコ『整形美女』/424
ミハイル・バフチン『ドストエフスキーの詩学』/425
井上ひさし『東京セブンローズ』/427
ニコライ・オストロフスキー『鋼鉄はいかに鍛えられたか』/429
秋野豊『偽りの同盟』/430
斎藤美奈子『読者は踊る』/432
小谷野敦『軟弱者の言い分』/436
本は旅の敵か味方か?/438
東海林さだお『ダンゴの丸かじり』/441
鹿島茂『解説屋稼業』/447
アンドレイ・サハロフ『サハロフ回想録』/449
星野博美『銭湯の女神』/456
永井愛『中年まっさかり』/458
最も苦痛の少ない外国語学習法/459
日垣隆『敢闘言』/465
後藤栖子『野の花 樹の花 山形の四季写生帖/『えんぴつ写生と五七五絵手紙のすすめ』/466
ジャック・ロッシ『ラーゲリ(強制収容所)註解事典』/468
小沢昭一『散りぎわの花』/『あたく史 外伝』/469
高木徹『戦争広告代理店』/470
アンネ・フランク『アンネの日記 完全版』/472
スタンレー・コレン『犬語の話し方』/473
宇野淑子『私の介護家族戦争』/478
河島みどり『ピョートル大帝の妃』/479
司馬遼太郎『ロシアについて』/480
池澤夏樹・文/本橋成一・写真『イラクの小さな橋を渡って』/481
森住卓『イラク 湾岸戦争の子どもたち』/483
フガフガ・ラボ編『ブッシュ妄言録』/484
佐原真『騎馬民族は来なかった』/485
鹿島茂/井上章一『ぼくたち、Hを勉強しています』/486
丸谷才一『輝く日の宮』/487
広田敦子『Cats in Negative』/新美敬子『ベトナム犬の街かど』/490
堀武昭『愛と差別と嫉妬で鍛える英語』/491
空想書店 こんな本屋があったら/492
『ギルガメシュ叙事詩』/『ハンムラビ「法典」』/『アラビアン・ナイト』/イブン・バットゥータ『大旅行記』/フガフガ・ラボ編『ブッシュ妄言録』/シャーロット・アルデブロン『私たちはいま、イラクにいます』
桐野夏生『グロテスク』/495
植島啓司『「頭がよい」って何だろう』/佐々木千賀子『立花隆秘書日記』/496
東海林さだお『もっとコロッケな日本語を』/丸谷才一『絵具屋の女房』/497
岸本葉子『がんから始まる』/498
南伸坊『本人の人々』/499
恩田陸『ドミノ』/501
サラーム・パックス『サラーム・パックス』/507
立木鷹志『接吻の博物誌』/508
酒井啓子『イラク 戦争と占領』/510
鶴見俊輔/上野千鶴子/小熊英二『戦争が遺したもの』/510
石郷岡建『ユーラシアの地政学』/512
ダン・ブリオディ『戦争で儲ける人たち』/512
奥田英朗『空中ブランコ』/513
ブルース・E・カプラン『転がる猫に苔は生きない』/515
慶応義塾大学佐藤雅彦研究室『日本のスイッチ』/516
大塚ひかり『源氏の男はみんなサイテー』/517
山下惣一『食べものはみんな生きていた』/520
ティモシー・ダイアモンド『老人ホームの錬金術』/522
〈夏の一冊〉増見芳隆『心の旅』/523
河合香織『セックスボランディア』/524
田丸公美子『パーネ・アモーレ』/525
リバーベンド『バグダッド・バーニング』/531
ガリーナ・クレムシェーフスカヤ『アグリッピーナ・ワガーノワ』/532
ハーシェル・シャンクス/ベン・ウィザリントンⅢ『イエスの弟』/534
亀山郁夫『ドストエフスキー 父殺しの文学』/535
チャンダック・セングープタ『指紋は知っていた』/537
近藤誠『がん治療総決算』/538
ヘルガ・シュナイダー『黙って行かせて』/539
〈今年の三冊〉/540
日垣隆『そして殺人者は野に放たれる』
亀山郁夫『ドストエフスキー 父殺しの文学』
アンドレイ・クルコフ『ペンギンの憂鬱』
デビッド・フリードマン『ペニスの歴史』/541
浦雅春『チェーホフ』/542
W・シーア/M・アルティガス『ローマのガリレオ』/543
吉岡忍『奇跡を起こした村のはなし』/545
横田増生『アマゾン・ドット・コムの光と影』/546
ジャック・ロンドン『白い牙』/548
藤田紘一郎『寄生虫博士のおさらい生物学』/549
高橋一郎他『ブルマーの社会史』/549
〈夏の一冊〉有田芳生『私の家は山の向こう』/551
筒井功『漂白の民サンカを追って』/552
大石静『四つの嘘』/552
ヒュー・マイルズ『アルジャジーラ 報道の戦争』/554
田丸公美子『シモネッタのデカメロン』/555
東海林さだお『ショージ君の養生訓』/556
〈今年の三冊〉/558
佐藤優『国家の罠』
ヒュー・マイルズ『アルジャジーラ 報道の戦争』
張平『十面埋伏』
思索の火花を散らして 井上ひさし/559
私は彼女を狙つてゐた 丸谷才一/564