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炭水化物が人類を滅ぼす
糖質制限からみた生命の科学

光文社新書

炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学(夏井睦)

自分の身体で糖質制限を試し、効果や危険のなさを確かめた著者は、糖尿病の糖質制限治療の第一人者である江部康二氏と親交を深めながら、栄養素としての糖質の性質や、カロリーという概念やその算出法のいいかげんさ、そしてブドウ糖からみえてくる生命の諸相や進化などについて独自の考察や研究を開始。本書では、糖質からみた農耕の起源についても新説を展開、穀物栽培により繁栄への道を得た人類が、穀物により滅亡への道をたどりつつあることも指摘する。著者のHPに日々寄せられる、多くの糖質セイゲニストからの体験談の一端も紹介。糖質を切り口に様々なことを考える。〈ISBN〉9784334037666

  1. はじめに
  2. Ⅰ やってみてわかった糖質制限の威力/20
    1. 1 体型が学生時代に逆戻り!/20
    2. 2 高血圧も高脂血症も自然に治っていた/22
    3. 3 昼食後に居眠りしなくなった/24
    4. 4 二日酔いがなくなった/26
    5. 5 睡眠時無呼吸症が治った/30
    6. 6 糖質センサー、発動!/31
    7. 7 病院で糖質制限、流行中/34
  3. Ⅱ 糖質制限の基礎知識/36
    1. 1 「糖質」って何?/36
    2. 2 食べていいもの、駄目なもの/38
    3. 3 糖質制限の種類/41
  4. Ⅲ 糖質制限にかかわるさまざまな問題/43
    1. 1 「主食」という言葉を忘れてみる/43
    2. 2 個人で始めるのは簡単なのに/46
    3. 3 パラダイム・シフトにおける個人と組織/48
    4. 4 単身赴任者、独身者ほど、糖質制限生活を始めやすい/50
    5. 5 高級和食、本格中華、イタリアンの問題/52
    6. 6 角砂糖に換算してみよう/55
    7. 7 唐揚げ、フライは食べても大丈夫?/58
    8. 8 糖質オフのアルコール飲料/60
    9. 9 糖質制限とエンゲル係数/61
  5. Ⅳ 糖質セイゲニスト、かく語りき/65
  6. Ⅴ 糖質制限すると見えてくるもの/77
    1. (1)糖質は栄養素なのか?/77
      1. 1 糖質を食べると眠くなる/77
      2. 2 「甘くない」デンプンの罠/82
      3. 3 炭水化物は必須栄養素なのか/84
      4. 4 糖質は嗜好品だ/88
      5. 5 これがバランスのとれた食事?/94
      6. 6 「食事バランスガイド」は糖質過多だ/96
      7. 7 この「ガイド」はそもそも科学ですらない/97
    2. (2)こんなにおかしな糖尿病治療/100
      1. 1 糖尿病の食事療法は矛盾だらけ/100
      2. 2 糖質制限はすべての人に福音か?/105
      3. 3 糖尿病はドル箱/106
      4. 4 治っている病気こそ儲かる/107
      5. 5 治らない病気/111
      6. 6 糖尿病学会側から糖質制限を見ると/112
      7. 7 「糖質制限は危険」のネガティブキャンペーンの正体/114
    3. (3)穀物生産と、家畜と、糖質問題/117
      1. 1 穀物の現状/117
      2. 2 穀物生産の危うい現状/120
      3. 3 穀物生産が途絶える日/129
      4. 4 非穀物食への道/131
      5. 5 牛はずっと、草(セルロース)を食べてきた/133
    4. (4)食事と糖質、労働と糖質の関係/136
      1. 1 中世ヨーロッパの庶民は食事を楽しみにしていたのか/136
      2. 2 快楽としての食/140
      3. 3 明暦の大火と1日3食/142
      4. 4 食べるために働くのか、働くために食べるのか――穀物の奴隷/145
      5. 5 砂糖漬けの食事が好まれた時代――イギリス/148
      6. 6 疲労回復の妙薬/151
      7. 7 糖質が労働の意味を変えた/153
  7. Ⅵ 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題/156
    1. (1)世にもあやしい「カロリー」という概念/156
      1. 1 糖質制限で痩せるメカニズム――脂肪の摂取が増えても痩せる/156
      2. 2 三大栄養素のカロリー数/156
      3. 3 なぜ食物をカロリーで考えるようになったのか/162
      4. 4 カロリーの算出法/164
      5. 5 カロリー数への疑問/166
      6. 6 チューブワームの生き方――摂取カロリーゼロで生きる/168
    2. (2)哺乳類はどのようにエネルギーを得ているのか/174
      1. 1 ウシの摂取カロリーはほぼゼロ?/174
      2. 2 ウマの生き方/179
      3. 3 肉食哺乳類の生き方/182
      4. 4 雑食哺乳類の腸管と共生細菌/185
    3. (3)低栄養素で生きる動物のナゾ/189
      1. 1 食べない人々/189
      2. 2 肉食獣パンダがタケを食べた日/191
      3. 3 細菌は地球に偏在する/194
      4. 4 草食パンダの誕生/199
      5. 5 1日青汁1杯の謎解き/199
      6. 6 セルロースが示す可能性/202
    4. (4)「母乳と細菌」の鉄壁の関係/203
      1. 1 母乳にオリゴ糖が含まれる理由/203
      2. 2 共生体としての子ども(新生児)/206
      3. 3 [母乳+ビフィズス菌]ユニット/208
    5. (5)哺乳類はなぜ、哺乳をはじめたのか/210
      1. 1 子どもはなぜ、小さいのか/210
      2. 2 親と異なったものを摂取する動物/212
      3. 3 草食動物の新生児は草食で生きられるのか/214
      4. 4 肉食動物の新生児は肉食で生きられるか/215
      5. 5 子ども(新生児)に何を与えるか/217
    6. (6)皮膚腺がつないだ命に連鎖/219
      1. 1 アポクリン腺とエクリン汗腺/219
      2. 2 アポクリン腺から乳腺へ/221
      3. 3 皮膚から見た動物の進化/223
  8. Ⅶ ブドウ糖から見えてくる生命体の進化と諸相/227
    1. (1)ブドウ糖――じつは効率の悪い栄養/227
      1. 1 なぜ脳はブドウ糖を主たる栄養源にしているのか?/227
      2. 2 脳が脂肪酸を使わない理由/229
      3. 3 動物の血糖値――活動性は血糖値で決まっている/233
      4. 4 脳は惜しみなく糖を奪う/241
      5. 5 糖質を摂取せずに血糖は維持できている/241
      6. 6 糖新生と皮下脂肪/244
      7. 7 脳はブドウ糖に固執した/247
    2. (2)エネルギー源の変化は地球の進化とともに/251
      1. 1 生命誕生とブドウ糖/251
      2. 2 そして脂質代謝が始まる/254
      3. 3 真核細胞の誕生とブドウ糖/255
      4. 4 全球凍結が真核細胞にチャンスを与えた/260
      5. 5 2度目の全球凍結/268
      6. 6 最後の全球凍結/268
      7. 7 非常用貯蔵物質としてのグリコーゲン/271
  9. Ⅷ 糖質から見た農耕の起源/274
    1. (1)穀物とは何か/274
      1. 1 穀物栽培が糖質摂取を可能にした/274
      2. 2 穀物とは?/277
      3. 3 なぜ穀物だったのか、なぜコムギだたのか/279
    2. (2)定住生活という大きなハードル/282
      1. 1 定住してはいけない生活から、定住しないといけない生活へ/282
      2. 2 巣を持つ動物、持たない動物/282
      3. 3 オムツをする赤ん坊/287
      4. 4 定住だけでも大変なのに/288
      5. 5 定住が先、農耕はあと/291
    3. (3)肉食・雑食から穀物中心の食へ/292
      1. 1 初期人類は何を食べていたか/293
      2. 2 ピスタチオとドングリの森/296
      3. 3 ドングリの森からコムギの平原へ/300
      4. 4 灌漑農業の始まり/303
      5. 5 灌漑農業と文明/306
    4. (4)穀物栽培への強烈なインセンティブ/308
      1. 1 穀物栽培開始は必然なのか、偶然なのか/308
      2. 2 最初の1人がいなければ、何事も始まらない/310
      3. 3 「甘み」は人間を虜にした/313
    5. (5)穀物に支配された人間たち/316
      1. 1 そしてコムギ栽培が始まった/316
      2. 2 穀物栽培は、人間に幸福と健康をもたらしたのか/319
      3. 3 大脳の能力は、穀物により開花した/324
      4. 4 神々の黄昏――穀物は偽りの神だった/329
  10. あとがき/334


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